テラプローブ(6627) 今週は調整が加速。今後の見通しやポイント

テラプローブ(6627)
6月24日の終値は1889円(-61円)となっております。

テラプローブ(6627)の株価は、6月17日に高値2193円を示現してからは軟調な推移を余儀なくされています。

ボリンジャーバンド(25日)の+1σを割り込むのは5月中旬以来、約一か月ぶりのことで、短期的には調整が進む可能性が高いと見ております。足元の調整局面やその後の予想も含めて、今後の見通しやポイントを記事にしました。

 

テラプローブ(6627)については、弊社有料レポートにて5月初旬に1300円台後半付近で配信した経緯があります。
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同社はメモリやシステムLSIなど半導体装置分野において、製品のウエハテストの工程を受託する事業を展開しております。親会社が台湾の半導体の開発・製造事業を手掛ける力成科技(PTI)の傘下企業でもある「半導体関連」銘柄です。

 

半導体セクターでは、世界的な半導体不足を背景とした価格高騰で、関連企業の営業利益は前年同期比2桁の伸びを見せる企業も珍しくなく、同社においても車載向けロジック製品を中心に好調な需要が継続しております。

これは同社の受託量と売上高の増加にも反映されており、この影響が業績に鮮明に寄与しております。今期見通しは前期比で大きく上振れており、来期も同じく高い需要を反映した見通しとなっております。現状はビジネス機会の高まりが、業績と株価へ反映している局面にあります。

 

また、世界的な半導体不足は2022年あるいは2023年まで続く可能性も指摘されており、現時点で終わりが見えないことも関連銘柄の株価を押し上げる要因となっております。

テラプローブ(6627)は時価総額170億円規模の東証二部上場の小型株です。時価総額の小ささからで値動きが軽い銘柄でもあり、半導体セクターの中でもボラティリティの高い相場展開が期待されることも注目点となります。

この様に、テラプローブ(6627)は期待感の高い半導体関連銘柄ではありますが、足元の株価は先週末以降軟調な推移を余儀なくされています。

 

※テラプローブ(6627)の日足チャート

 

今日の終値時点で高値から14%程度の調整が進んでおり、25日移動平均との乖離は埋まりつつありますが、依然13週移動平均との乖離は大きく、短期的には過熱感の高い状況にあります。

この為、まだ調整余地が残されていると見ており、水準的には押しが浅いケースで1700円台中盤付近、深いケースで1600円台前半まで押す可能性があることは意識しておく必要があります。

 

ただ、17日高値を付けてからの出来高推移を見ると、現状の売り圧力自体はそれ程強くない様子から、足元の調整は適正な動きと認識しております。

今期末予想EPS(一株利益)から、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった指標には依然割安修正の余地が大きく残されていますので、足元の調整一巡後は再び上値を追う銘柄であると考えており、引き続き注目しておきたい相場であります。