株式市場は波乱の展開も、週末に掛けて売りはピークを付けた印象あり

東京市場では、週末に掛けてSQ通過やETF分配金支払いに伴う売り需要が一巡。欧米市場が8日夜から急激な下落に見舞われましたが、その後24時間で指数の動きは大きく回復する展開となっております。

今週の海外株の急落には様々な要因が報じられているものの、明確な原因がはっきりしません。しかし、市場を取り巻く環境は、金融緩和縮小が議論され始めているほか、新型コロナのデルタ株に対するワクチン効果への疑念や、米国でのアフターコロナを見据えた一時的な需要増加やインフレが、一旦ピークアウトの傾向を示している等、先行きに対する不透明感が金融市場を覆い始めている様子が窺えます。

 

国内では四度目の緊急事態宣言を受けて、週末に掛けて日経平均先物は1000円近い乱高下を見せるなど、波乱の展開となりましたが、9日の欧米時間における株価は大きく回復しており、ボラティリティは安定しつつあります。

 

個別株の動きは、下値模索が続いていたマザーズ指数が9日は大きく切り返してプラスで取引を終えております。日経平均委先行して動く傾向の強い同指数の動きから、俄に底打ちムードが高まっている様に見えます。

今後の値動きは短期需給次第で大きく乱高下する展開も予想されますが、目先的には需給面からも買い戻しの動きが強まる可能性があると考えております。

しかし現状は、引き続き「夏枯れ」の地合いの中にあると見ておりますので、戻り一巡後も物色難の地合いでマーケットにボラティリティが発生する場面が乏しい局面が続く可能性があります。

 

物色難の地合いでは、6月後半に掛けて急騰したメディネット(2370)やOAK(3113)などの相場の様に、行き場を失った短期資金が一斉に値動きの派手な銘柄へと流れ込み易い傾向が強まります。「派手な値動きそのものが買い材料」といった短期物色が再び活発化する可能性がありますので、弊社でも対象候補の絞り込みを進めております。今後タイミングを見計らい、有料レポートで取り上げていくことになりそうです。

す。

» 弊社有料レポートについてはこちら