アートスパークHD(3663) 25日移動平均突破から上値追い加速。今後の見通しとポイント

アートスパークHD(3663)
7月16日の終値は1043円(-17円)となっております。

今週は株式市場全体の地合いが軟化する中、アートスパークHD(3663)は25日移動平均を上抜いてから一気に高値更新まで至っており、非常に強い動きを見せております。

 

~アートスパークHD(3663) 前回の記事~ ※表示株価は6月末株式4分割前のもの
アートスパークHD(3663) 最高値を更新でこれだけは押さえておきたいポイント

 

この銘柄は弊社「個別銘柄戦略レポート」において、ヘッジファンドが狙う有望案件として「投機性も兼ね備えた相場」へ発展する見込みのある銘柄としては配信した経緯があります。

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アジア圏を中心とした、イラスト・マンガ・アニメーション制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」(※通称「クリスタ」)の拡販が成長を牽引。依然ファンダメンタルズ面において、主力事業の契約の伸びが天井を打った印象を受けず、今後の株価には「のびしろ」があると見ております。

 

※アートスパークHD(3663)の日足チャート

 

ただ、日足ではRSI(14)が過熱を示唆する70近辺で推移しており、ボリンジャーバンド(25)においても+2σを上待っている現状は、数日スパンでの短期過熱感が否めない状況です。それでも中長期的目線では、依然成長を織り込み途上段階と見ております。

 

理由として、時価の予想PERは35.3倍で推移しておりますが、昨年夏頃から秋にかけての同社の成長性を織り込む急騰局面では、予想PER20倍以下から急騰後は60倍台まで買われた経緯があります。

この銘柄では、成長を織り込む過程でのPER35倍という水準は、依然織り込み余地が大きく残されている可能性がある点に注目しております。事業体質自体が、売り上げの伸びがそのまま利益に転嫁され易いフェーズに達してきた印象が強く、上記PERにおいても今後の業績推移次第で低下する可能性を注視しておく必要があります。

 

また、地合いは夏枯れ相場の中、同社株の様に買いが入り易い銘柄は希少です。投機性のある資金も含めて、物色難という地合いを背景に、アートスパークHD(3663)独自の「値動きの良さそのもの」が買い手掛かりとなっている側面も見受けられます。

状況は短期過熱気味ではありますが、中長期的には依然成長を織り込み途上段階と見ており、目先は押す可能性があるものの、下値では今後の成長を買いたい需要が潜んでいると見ております。来月(8/6)のQ2決算発表に掛けては強い動きが続く可能性があります。