週明けの日本株は先週に続き下値を試す展開。19日前場11時現在で、日経平均は440円安と下げがキツい。先週末は新興市場に押し目買いの動きも見られましたが、週末の米株が続落なったことを受け、結局売り直される展開となっております。梅雨明けしたとはいえ憂鬱な相場が続きます。
先週末の米国市場は書く主要指数が続落。大きな下げではないが、ジリジリと下値を切り下げており、VシカゴIXは再び18ポイントを上回り、上昇基調に転じております。今後20ポイントを再度上回る様だと警戒感からボラティリティが高まる可能性があります。
また、足元でインフレやテーパリング懸念が燻る中、本来売られるはずの債券を買う動きが続いており、不気味な米長期金利の低下が続いております。金利の低下は財務基盤の弱いテック株や小型株が買われ易いのですが、そうなっていない状況も謎です。
夏枯れの中、矛盾した動きが続いている金融市場ですが、足元インフレやテーパリング懸念が燻る中、更に金利が下がるかは疑問が残ります。金融政策の先行き以外にもデルタ株の感染拡大など、今の市場を取り巻く環境は不透明感が非常に強い状況から、積極的な商いは見送られる相場が続きそうです。
東京市場では、日経平均の日足は200日移動平均(28880円付近)の攻防となっております。この水準は7月9日の急落時にも試された水準ですが、この時は一旦跳ね返されリバウンドとなった水準です。目先はこれを割り込む様なら、5月安値である27385円を試す展開も想定されます。新興市場においても、マザーズが7月9日安値を割り込む様だと、目先は見切り売りが加速する可能性があります。
※日経平均の日足チャート
米株と異なり下げのキツさが目立つ日本株ですが、夏枯れで出来高も低調な環境ですし、この先4-6月期決算発表シーズンに突入することから身動きが取りづらく、下値を積極的に売り叩く場面も想定し難いと見ております。基本的に日経平均は28000円±1000円前後の範囲で動くボックスが続くと見ております。
今後の決算発表シーズンを控え、物色は個別色の強まる展開を想定。夏枯れで選別色の強い物色環境では市場参加者も減少し易いものの、値動きの良い銘柄には短期資金が集中し易い傾向が強まります。この手の銘柄は、思いがけないパフォーマンスが出るケースも珍しくないと見ております。