波乱のマーケット。月末に向けて一段安か!? 新興市場の下げが目立つ

21日連休明けの東京株式市場を米国株急落が襲う格好となりました。

中国恒大の破綻懸念問題が、週明けの米国株市場を直撃しており、米FOMC(21-22日)の日程とも重なる今週のマーケットは、急落リスクが非常に高まっております。

また、昨夜の米国市場も20日の急落に対して戻りを試す場面も見られましたが、結局終盤は失速して取引を終えており、上値の重さを痛感させられました。

 

9月の米国株市場は、レーバーデー明けから調整色を強めておりましたが、背景には

  • 景気のピークアウト懸念
  • インフレ圧力
  • テーパリングの開始による金利上昇
  • 連邦債務上限問題
  • デルタ変異株

 

など、目先は不透明要因が多い状況。マーケットは不透明感を最も嫌いますので、足元ではこの影響が株価の動きに表れてきています。これに中国恒大問題が加わり、株式市場一気に値幅を伴う下落へ発展しております。

 

これらの懸念材料を消化するには、もうしばらく時間を要しそうなため、米国株は波乱の動きが続くと見ております。

このように急落場面が訪れると、投資家は「想定し得るかなり悪い状況」を織り込もうとしますので、目先は下方へオーバーシュートし易い場面も出てくることが想定されます。

 

日経平均は3万円を割り込んできましが、米国株の調整が続くならこれに追随する可能性があります。しかし、米国株が直近の高値から5%調整しているのに対し、日経平均は3%といまのところ比較的浅く、新政権に対する政策期待もあり、目先の調整は買い場と見ております。

ただ、マザーズ指数が直近の戻り高値から6%超の下落と、下げのきつさが目立ちます。個人投資家比率が高い新興市場は、市場のセンチメントに敏感なうえ動きも速いことから、取引時間中の中国市場の動きにも影響を受けている様子が窺え、中国株の動向も注視しておく必要がありそうです。