日経平均はリバウンド継続も伸び悩む展開。マーケット見通し

日経平均株価は戻りを試す展開が継続。日足は25日移動平均を突破してきましたが、引き続き29000-29500円のレンジでは戻り売りが出易い様子が窺えます。

昨夜は長期金利(米10年債)が上昇する中、米国市場ではS&P500が史上最高値に迫る展開。既にこの水準に達するまで1%を切っております。NASDAQの戻りが鈍いのは流石に金利上昇の影響がある様子。

インフレは「年末まで高水準継続も、来年は徐々に落ち着きを取り戻す」のシナリオを織り込んできた印象で、米FRBの年内テーパリング(金融緩和縮小)開始と来年の利上げ開始スケジュールがマーケットに認知されつつあります。ただ、今後政策当局者の引き締めペースとインフレとのバランスを欠くと、マーケットは再び揺れる可能性があります。

 

しかし、基本的に長期目線ではコロナ禍からの景気回復の流れにあり、それ故のテーパリング(緩和縮小)です。

過去にも景気回復の初期段階では、先ず過剰流動性に拠る企業業績を伴わない“金融相場”が先行(昨年~今年前半)しますが、その後景気回復に沿って企業業績が始まるまでの一定期間は、相場の踊り場局面が存在(現状の相場)します。

この“業績相場“へと移行していくサイクルパターンを過去に何度も辿ってきた経緯から、基本的にマーケットが動揺して下げる場面では、長期目線での買い場になると認識しております。

日本株もこの流れにあると見ておりますが、目先は衆院選を控えており、マーケットは「安定政権」を好みますので、議席の増減が注目されます。この為、選挙通過まで伸び悩む可能性は有ると見ております。