週末26日の日経平均株価は前日比747円安と今年4場面目の下げ幅を記録。南アフリカで新型コロナウイルスの新しい変異ウイルス(オミクロン株)が確認されたことで「リスクオフ」が加速しました。
前日(25日)は欧米市場が「感謝祭」で休場だったこともあり、流動性の高い日経先物に売りが集中した感は否めない反面、変異ウイルスに対する投資家の強い警戒感も窺えます。
先週(~11/26)の各市場の動き (週間騰落率)
<国内市場>
日経平均株価 28,030.0 -3.34%
TOPIX 1,984.98 -2.91%
東証二部 7,514.29 -1.64%
JASDAQ 182.57 -2.08%
マザーズ 1,128.66 -2.20%
ドル/円 113.31 -0.59%
<アジア市場>
上海総合指数 3,564.09 +0.10%
香港ハンセン 24,080.52 -3.87%
韓国総合株価指数 2,936.44 -1.16%
<米国市場>
S&P500 4,594.62 -2.20%
ナスダック総合 15,491.7 -3.52%
NYダウ 34,899.34 -1.97%
シカゴVIX 28.62 +59.80%
<欧州>
ユーロ・ストックス50 4,089.58 -6.13%
独DAX 34,858.00 -5.59%
英FTSE100 7,044.03 -2.49%
仏CAC40 6,739.73 -5.24%
<その他>
WTI原油 68.17 -10.42%
NY金先物 1,791.40 -3.25%
米10年債利回り 1.482 -4.89%
BTC/円 6,190,000 -7.44%
週間では日本株を含めアジア株の下落がきつかったものの、南アフリカと地理的に近い欧州の下落幅の大きさが目立ちます。
米国債は短期・長期金利共に急落しており、特に短期金利の下げが顕著です。引き締めムードの金融政策が後退するのではとの思惑を示唆。また、原油価格の下げがきつく、変異種の拡大で経済正常化が大きく遅れるのではとの懸念が見受けられます。
また、26日の米国市場でもNYダウは今年最大の下げ幅を記録しております。この日は半日取引と感謝祭のホリデームードで多くの機関投資家は動いておらず、市場参加者が少ない中での急落であったことから、週明けは改め売り直される可能性があります。市場の反応は週明け29日の米国市場の動きを見極める必要があるでしょう。
これまで「ワクチン普及」と「治療法の開発」が株高を支えてきた背景があり、この新しい変異ウイルス(オミクロン株)の登場で、経済正常化に黄信号が点灯した格好となっております。