FRBの「利上げ加速」観測が強まる。 今後の株式市場はどこへ向かう?

 

昨夜のNY市場は反発。各指数が1%程上昇する中、ハイテク指数であるNASDAQ100は2%超上げております。NYダウやS&P500よりも年始からの下げがきつかった分、値ごろ感から買いが入り易い印象があります。

これを受け、国内市場ではマザーズなど新興市場へ短期資金が流入する可能性があります。

 

今週に入りパウエルFRB議長をはじめ、連銀総裁等FOMCメンバーの「利上げ加速発言」が相次いでおります。これを受け、ゴールドマン・サックスは利上げ見通しを5月50bp、6月50bp、7月25bpに修正。

これを見越して債券売り(金利上昇)が止む気配を見せないなか、何故か利上げを嫌う株式市場の上昇が継続。景気の半年~1年先を織り込む特性のある株式市場はどこへ行くのか?

「インフレ」「利上げ加速」「戦争」「リセッション懸念」と年初から相次ぐ出来事に、今のマーケットは先行き見通しが複雑化しています。

 

足元の株価回復に対し、悪材料に耐性が出てきたと言えばそれまでですが、

マネーフロー的には、債券を売った資金はどこへ向かうのか?コモディティは割高、貨幣価値が下落するインフレ局面ではキャッシュも避けたい。となれば、株式が年初からの調整で比較的まだ買い易い印象があります。

 

ただ、リセッション(景気後退)懸念も出てきている中、積極的に上値を追うほど強気になれない現状もあります。ある意味、今の水準は株式市場にとっては、居心地の良い水準かもしれません。

先行してリバウンド相場に突入していたEU株は、株式に戻り一巡感が出てきています。ただ、上記のマネーフローから、押しに対する買い需要が下値を支えそう。

この為、株価指数は方向感が出難い緩慢な動きとなることも想定されますが、このような局面では、短期資金は個別株に流れる傾向が強まる可能性があります。日本株も同様の動きが予想されるものの、著しい円安加速の影響で、欧米株よりも戻り幅が大きくなっている印象があります。