今の下げ相場の悪材料は主に3点。今後の見通し

 

きょうの日経平均株価は大幅反落。ただ、日足は下髭陽線で出来高が急増して取引を終えている。ザラバは一時650円近く下落する場面もあったが、下げ渋った印象。

注目すべきは、株安の原因となっている米国市場の動向。ハイテク企業の決算がヤマ場を迎えているNASDAQは、既に年初来安値を割り込んでいるほか、S&P500は2月安値を試す局面。

ハイテク売りが主導している下げ相場である為、景気敏感株の比率が高いダウは2月安値までは下げていません。同じく景気敏感株の比率が高い日経平均は、ダウの動きに近い印象があります。

 

下げ相場の悪材料は主に「インフレの高騰と金融政策」、「ロシア・ウクライナ戦争」「中国の対コロナ政策に伴うロックダウンの長期化」の3点。

金融政策に関しては5月3-4日の米FOMCを控えているほか、ウクライナ情勢は進展があまり見られないものの、西側同盟国とロシアの間の緊張感が急激に高まっています。

 

国内では、今週末から大型連休に突入。来週の東証立ち合い日は5月2日と6日のみで、その間、米国ではFOMC、雇用統計と重要指標の発表が相次ぐほか、決算発表も本格化しており、とりわけハイテク株の動向が警戒されます。

この為、連休中の海外市場は大いに荒れることが予想されます。

 

ただ、株価指数の下落は3月後半から既に1か月に及んでおり、短期的には売られ過ぎの領域に突入。年初来安値を試す米国株は、依然底打ち感が乏しい様子から、警戒を緩めるわけにはいかない状況ですが、大型連休中に主要イベントの消化が進むことから、連休明けは見直しの動きも出易くなると見ております。

今年は、見通しは流動的ですが「荒れる場面」と「回復局面」と、メリハリのある相場展開が続くと見ております。この為、投資家も「休む場面」と「動くべき場面」とのメリハリが重要になります。大型連休を挟んで、優良銘柄の中には値ごろ感のある銘柄が出てくると見ております。