先週の米5月CPIショックに続き、今週は衝撃的なFOMCを通過。目先は日本国債先物の乱高下が波乱要因に

 

昨夜(6月15日)のFOMCでは、事前予想の0.5%を上回る0.75%の利上げを発表。先週発表された5月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回るインフレが示唆されて以降、米債券市場では金利が急騰しており、これを受け株安が加速。

また、注目された昨夜のFOMCではFRBのインフレ見通しの甘さが露呈。

 

依然インフレのピークが見えない現状は、政策当局がどこまで引き締めをするのか、先行き不透明感が継続。今後の利上げペースはインフレ次第の為、ピークが見えるまでは主要株価指数の下落基調が続きそうです。

米国主要株価指数であるS&P500指数は、年始のピークから20%を超す下落となり、弱気相場入りとなりました。

 

※S&P500指数の日足チャート

 

日本株においては、4月以降の急速な円安がサポート要因となり、米国化市場ほど下げてはいません。

しかし懸念材料として、足元で日本国債先物が乱高下しており、金利が上振れ基調となっています。

日銀は指定した利回りで国債を無制限に買い入れる「指値オペ」を最近は頻繁に行っており、国債利回り0.25%で維持しようと試みていますが、金利上昇圧力が日本国債にも波及しつつある様子が見受けられます。

この影響で、為替が一転して円高に振れる可能性が出てきており、日経平均の下げ幅拡大が懸念される状況。

 

※日経平均の日足チャート

 

NYダウは年初来で17%の下落に対し、日経平均は年初来で10%の下落に留まっています。日経平均の年初来安値は円安が加速する直前の3月9日安値24681円。年初来安値を毎月更新している米国株市場よりも底堅い動きをしているのは、為替の影響が多分にあります。

目先は、日本国債先物の乱高下が、日本株にとって波乱要因となる懸念があります。今後円安基調が一転し、円高が進むようなら、日本株にとってはかなりのダメージになる可能性があります。