短期マーケットの方向性は米10年債利回りを確認

 

11月以降、株式市場は12月FOMCへ向けて利上げペースの鈍化を織り込む(期待する)相場が続いてきました。

来週に13日米11月CPI(消費者物価)、13-14日のFOMCへ向けて緊張感が高まりつつある様子が、最近の株価の動きにも出ています。

今年は「インフレと利上げ」が市場を大きく揺さぶる要因になっている為、株価の動きと米10年債利回りが強く連動。利回りがピークを打つ場面では株式市場はボトムを打ち、逆に利回りが下落する場面では株式市場見直しが活発化しています。

 

※ 米国10年債利回りの日足

 

今年はインフレ対応に遅れた米FRBが、政策金利を3月の0%付近から3.75~4.00%まで性急な利上げを推し進めてきました。

足元で米10年債利回りが低下している様子は、債券市場でFRBが利上げの遅れを取り戻しつつあることを織り込んでいると見ています。

今後もインフレ懸念は燻ると思われますが、そろそろFRBも政策を再チェック(利上げペース鈍化)するタイミングにあるのは事実。米10年債利回りの低下傾向が続いている現状は、来週のFOMC前後に掛けて株式市場が不安定な動きを見せる場面は押し目買いの好機と見ています。