前回(11月9日)の米CPI発表後にインフレ期待値が下がり、株価が大きく変動したことを振り返ると、今回のCPIも注目度の高いイベント言えます。
先月米CPI発表時の各株価指数の変動率
NYダウ +3.80%
S&P500 +4.54%
NASDAQ +7.47%
日経平均 +2.98%
指数としてはかなり大きな値動きと言えます。今年の師走相場は、上値に対する警戒感から市場の商いは鈍化傾向。14日に予定されている11月米CPI(14日)、FOMC(14-15日)と今年最後の重要イベントを控えて警戒感が高まっている様子が窺えます。
しかし、先月発表された10月米CPI(消費者物価)のみならず、12月9日に発表された11月PPI(生産者物価指数)が共にインフレの減速傾向を示す結果となりました。この為、イベントに対する警戒感は高いものの利上げ政策一服に対する期待感が根強く、これが株式市場の底固さに繋がっています。
今回の米CPI、FOMCに対しても、波乱なくこれら重要イベントを通過するようなら年末ラリーへの期待感が高まりそう。現状は指数の動きは足踏みの状態となっていますが、目先は指数よりも循環物色の流れから出遅れ個別株への意識が高まる局面と見ています。