Abalance(3856) 青天井相場も短期目線では楽観ムードに注意か!?

 

Abalance(3856)
4月14日の終値は11750円(-680円)となっています

Abalance(3856)の株価は2月中旬から出来高を伴い新たな上昇局面に突入。以降、一本調子の上昇となって約3か月が経過します。

今週は週末に掛けて1万円の大台に乗せると、その後上げ幅を拡大。引き続き強い動きを見せていますが、日足を見るとこの3か月間の上昇率は300%を超えており、短期目線では過熱感が高くなっています。

週足、日足と共に移動平均との乖離も拡がっており、今後の相場展開が非常に気になる局面を迎えています。

 

Abalance(3856)は太陽光発電システム等の販売と売電事業を行うグリーンエネルギー事業を展開。株価を刺激している背景には、業績の上振れ基調が鮮明であることが挙げられます。その拡大幅は東証上場銘柄のなかでもトップクラス。

ベトナム子会社を通じた太陽光パネル製造事業が絶好調で、これが業績を牽引。成長性に対する投資家の期待の高さは、3月の銀行危機で外部環境が不透明な地合いのなかでも、上昇基調を崩さなかった様子からも窺えます。

 

また、この銘柄に関しては、弊社有料レポートで投機系資金絡みの案件として2500円台から取り上げた経緯があります。

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※ Abalance(3856)の日足チャート

 

2月は決算発表を受けた業績相場の色彩が強かったものの、最近の上昇は値動きの軽さに魅了されて投機性の高い短期資金の流入が目立っています。これが、4月の上げ足を速める要因となっています。

今は3月からの銀行不安や世界的景気減速懸念が燻ぶる地合いが続いています。個別株を選別するには不安定な地合いのなかでも、時価総額が1500億円を超す中型株ながら、その値動きの軽さそのものが投資家の関心を惹きつける手掛かりとなっている要因も見過ごせません。

 

同社の2023/06月期末業績予想の一株利益は206円です。時価PERは59倍。2019~2020年頃には高成長に対する期待感から、PERは80倍付近まで買われていたことを考慮すると、時価の水準は今後の成長を織り込んだとは一概には言い難い水準と考えています。

まだ将来的な「のびしろ」があるほか、今の株価水準的に今後の株式分割も期待される水準と見ています。

 

一方で、短期的な過熱感には注意が必要と考えます。短期過熱を示唆するテクニカル指標が増えているほか、これまで短期間での株価上昇に伴い、リバランスのために売りを出す機関投資家も出てくるタイミング。

 

中長期的な見通しはともあれ、短期目線では高値圏では警戒したい局面と見ています。なにより、今の青天井相場には楽観ムードが漂い始めている点を警戒すべきでしょう。

成長率と時価予想PERから中長期目線では売る理由はなく、現状の業績上振れ基調から、押せば買いたい銘柄です。しかし短期目線では、ポジションを落とことも考慮すべき局面と考えます。

 

 

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