丸三証券(8613)
2023年9月15日の終値は550円(+6.0円)となっています
きょう大引け後に、未定としていた24年3月期上期配当を25円(前年同期は5円)とすることを発表。
これまで投機筋絡みの案件として、5月後半以降の有料レポートで3度取り上げてきた銘柄ですが、ここにきて今期末業績に対する期待感が高まる格好となっています。
同社は東京を中心とする関東のほか東北、北陸、中部、近畿、中国、九州の主要都市に店舗を展開する中堅証券会社。
今年は日経平均が33年ぶりの水準まで回復するなど、昨年は株安で低調だった証券株への業績を見直す動きが出ています。
なかでも、時価総額が控えめで中堅の丸三証券(8613)に関しては、投機性の高い資金も流入していことから、これまで有料レポートで取り上げてきた経緯があります。
丸三証券(8613)の前期(23年3月期)業績は、インフレや欧米の利上げ政策、ウクライナ戦争の影響による世界的株安の影響を受けて大幅な減収減益。このため、4月29日に発表された今期業績見通しは未定とされていました。
しかし、7月に発表された24年Q1(4-6月期)決算では、未曽有の金融緩和で株高となったコロナバブル期(2021年3月期や22年3月期)並みの水準を取り戻している様子が見て取れ、きょうの増配は今期末に期待が膨らんでいた矢先の発表となっています。
これまで日足は下値切り上げ基調が続いていましたが、この動きは7月に発表された24年Q1(4-6月期)決算以降、投資家の期待度の高さがじわじわチャートに表れていたものと推察されます。きょうの増配発表を受けて、明日以降の投資家の反応が注目されます。
間もなく中間期末を迎えますが、現状の日経平均の水準や7-9月期の株価推移から、この間の株式市場が揉み合いとなった影響で、同社の売り上げもQ1と比べてややトーンダウンすることが見込まれます。
しかし、今後下期に向けての市場の動向次第では、2021年~2022年のコロナバブル期の水準まで回復するポテンシャルがあると見ています。その背景には、やはり米国の金融政策が転換点(利上げ政策の終焉)を迎えていることなどが要因として挙げられます。
株価は将来の「期待値」で値が付きますので、現状は今期末に対する期待感が生きている状況と言えます。今回の増配発表で、マーケットがどこまで将来性を株価に織り込むかが注目されます。水準としては、コロナバブルで株高となった2021年高値水準である800円台も視野に入ると考えています。
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