NPC(6255)
2024年6月21日の終値は1313円(+85円)となっています
ことしの3月以降、エヌ・ピー・シー(NPC)の株価は堅調な値動きを見せています。これは、同社が薄膜系太陽電池の製造装置を手掛ける次世代太陽電池関連銘柄として市場から注目されていることが背景にあります。
太陽電池市場は、再生可能エネルギーへの世界的なシフトの流れと環境意識の高まりにより、今後も成長が予想されています。NPCの技術はこの市場で重要な役割を果たすことが期待されます。
NPC(6255)に関しては、弊社有料ポートにて860円付近で取り上げた経緯があります。「再生可能エネルギー」としての材料性だけでなく、この相場に水面下で関与している「投機制の強いファンド」の動きにフォーカスしたレポートを配信しています。
このセクターの銘柄選別において特に重要視しておきたいのは、「事業と業績がこの成長分野にしっかりと適応」できている企業かどうかという点です。NPCにおいては、業績が株価の動きにも反映されており、特に2024年第2四半期の決算発表では、前年同期比2.9倍の経常利益を記録し、市場予想を大きく上回る結果となりました。
これを受け、相場はNPCの先行きの期待感を織り込む相場へと発展しています。しかし、今後注目すべき点は、再生可能エネルギー市場の成長を「NPCが中長期的に、業績に反映していくことができるか」という点に尽きるでしょう。2024年7月9日に予定されている第三四半期(24年3-5月期)決算発表などで、この点をしっかり確認していく必要があるでしょう。
※ NPC(6255)の日足
NPC(6255)の日足に目を向けると、最近は短期的な過熱感から値動きが荒くなっており、徐々に調整ムードが強まる流れにあります。オシレーター系のテクニカル指標では、RSIが引き続き買いを示唆していますが、MACDは売りを示唆しています。
材料株としての人気が高い銘柄であるため、市場の期待を超えるオーバーシュートが発生する可能性が意識されます。これは、株価が短期的に買われ過ぎの状態を意味し、短期需給的に投資家は注意が必要でしょう。
しかし、基本的に3月以降の上昇トレンドは継続している状態です。今のように短期的に加熱する場面での部分的なポジション調整は必要ですが、このトレンドが明確に崩れない限り、ポジションを解消する理由は見当たりません。ただし、市場は常に変動しますので、今のトレンドが崩れる兆しが見られたときは、改めて適切な投資判断が求められます。
日本の再生可能エネルギー市場は、政府の支援策や技術の進歩により、今後も成長が期待されており、特に太陽光発電は、技術的進歩とコスト低下により、市場シェアを拡大しています。
一方で、株価の動きは、市場の潜在的な力や投資家の期待を反映しており、時間をかけてそのポテンシャルを織り込んでいきます。上昇トレンドが見られる市場では、株価は上昇局面と調整局面を繰り返しながらも、中長期的には上昇基調を維持する傾向にあります。
しかし、株価が急騰している場合や既に大きく上昇している場合は、新規の投資判断に際して慎重なアプローチが求められます。投資家は、株価のトレンドを理解し、適切なタイミングでの投資行動を取ることが成功への鍵となります。
今後のNPCについては、太陽電池市場の拡大とともに、その技術革新と市場でのポジショニングが鍵を握るでしょう。再生可能エネルギーへの投資が加速する中、NPCのような企業がどのように市場で競争力を保ち、成長を遂げていくかが注目されます。