日銀・FRB政策の分岐点、円高加速で株価暴落!投資家は今どう動くべきか

金融マーケット全体の動向を理解することは、個別株投資の投資戦略を練る上で不可欠です。株価変動のメカニズムには内部要因と外部要因があり、景気の動向、経済、政治、産業、国際情勢、為替、金融政策、など多岐にわたる要素が相互に影響を及ぼしながら投資家心理に影響を与えています。したがって、個別株投資する際には、これらの要因を考慮に入れ、マーケット全体の投資家心理とマネーの流れを把握することが、機会を最大限に活用すること及びリスク管理する上で、非常に重要な要素となります。

 

 

株式市場は引き続き不安定な動きを見せています。特に、きょうは円高が加速しており、一時1ドル140円台まで進んだことで、市場はさらなる動揺を見せています。8月の急落相場のように、円キャリートレードの巻き戻しへの警戒感が高まり、東京市場でも売りが優勢となりました。日経平均株価は7営業日連続で下落しており、ザラバは一時900円以上の下げを記録する場面も見られました。

 

※ ドル円の日足

 

 

この背景には、日銀の中川順子審議委員が金融経済懇談会で追加利上げに前向きな姿勢を示したことが円高を連想させたことが影響しています。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに対して積極的な姿勢を示していることも円高要因となっています。これらの要因から、投資家は市場や景気の先行きに対して不透明感を強めている状況です。

一方、シカゴVIX指数は、今週に入ってから20ポイントを割り込みましたが、依然として19ポイント台に高止まりしています。これは、株式市場の不安定さと、投資家心理の不安を示す指標の一つであり、今の投資家心理を反映していると考えられます。

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こうした不安定な市場状況においては、目先は全体が急落する場面が生じる可能性もあり、その際には「バーゲンハンティング」として割安な株を拾う機会を意識したいところです。今の不安定な地合いを利用し、慎重に投資機会を探る姿勢が求められます。

また、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、投資家の不安は高まっていますが、この重要なイベントが終了すれば、市場の不透明感が和らぐ可能性があります。現状の過度の悲観から一転し、FOMC通過後には市場に反動が期待できるでしょう。