ネットプロテクションズHD(7383)
2024年9月26日の終値は334円(-2円)となっています
8月以降、不安定な地合いが続くなかでネットプロテクションズHD(7383)は、なぜこれほど上昇基調を維持しているのでしょうか? 8月初めの年初来安値150円から、わずか1か月半で年初来高値361円まで急騰した背景には何があるのか? 業績改善が大きな要因であることは間違いありませんが、実は投機系ファンドの関与も見逃せない要素です。これらの要因がどのように作用し、今後の株価にどのような影響を与えるのか、詳しく見ていきましょう。
ネットプロテクションズは、後払い決済サービス「NP後払い」を運営しているほか、企業間決済にも力を入れています。同社は、いわゆる後払い(BNPL:Buy Now Pay Later)関連銘柄としても注目されています。この銘柄に限らず、これまでのBNPL関連銘柄の動向を振り返ると、しばしば投機性の高い相場が形成されることが多く見受けられました。つまり、ネットプロは、投機筋が好むテーマ性、材料性を内包した銘柄であり、このような要素も投資家の関心を集めてきた銘柄といえます。
また、ネットプロテクションズについては、7月から8月にかけて、弊社の有料レポートで複数回取り上げています。その際、200円付近の株価で、投機性の高い外資系ファンドが関与している案件として配信してきた経緯があります。配信当時は日本株全体が乱高下する不安定な相場環境でしたが、その後の個別株物色の活発化の地合いを受け、現在では330円台で推移しています。
8月から相場が大きく好転したきっかけとして、同社の業績改善が注目されています。2025年3月期には最終損益が6.5億円の黒字に転換する見込みであり、前期の8.2億円の赤字から大幅な改善が期待されています。さらに、2024年6月期の第1四半期では、売上高が前年同期比で微増し、最終損益も黒字に転じています。これにより、企業の成長ポテンシャルに期待する投資家の関心が集まり、株価上昇に寄与していることは明らかです。
さらに注目すべきは、ネットプロテクションズがキャッシュレス決済やデジタルトランスフォーメーションといった成長分野に関連している点です。BtoCおよびBtoB事業の取扱高が増加しており、新サービスの導入や市場拡大が収益向上に貢献していることが確認されています。これらの要素が、さらなる業績向上のポテンシャルを秘めています。
※ ネットプロテクションズHD(7383)の日足
ネットプロテクションズの株価は、現在日足チャートで上昇トレンドを形成しており、このトレンドが崩れない限り、引き続き高値更新が期待できる状況です。日足のMACDが陰転しており、目先的に調整となる可能性はありつつも、トレンドが維持されている間は、その流れに沿った動きが続くと見込まれるため、短期的な市場変動やリスク要因を考慮しつつも、引き続き株価上昇のポテンシャルが高いと考えられます。
また、この急激な株価上昇には、この相場に関与している投機系ファンドの動向も見逃せません。8月以降の上昇基調に対して、投機性の高いファンドが積極的に関与しているとされ、短期的な投機的な資金が株価を押し上げている可能性が指摘されています。投機系ファンドの動きは、市場にリスクを伴う一方で、さらなる株価上昇を後押しする可能性も内包しています。
業績改善に加え、後払い(BNPL:Buy Now Pay Later)関連銘柄としてのテーマ性や、投機系ファンドによる影響が続いていることから、株価の動向には引き続き注目が集まっています。
投機系ファンドの影響で株価が短期間で大きく動くことは、他の投資家にとっても値幅を狙うチャンスを提供しており、トレンドが崩れない限りこの動きが続く可能性があります。つまり、トレンドが維持されている間はその流れに沿った動きが続くと考え、これに沿った投機戦略が有効と言えます。
投資家は、この上昇トレンドの変化や業績の改善、そして投機的な資金の動向を注視しながら、今後のさらなる上昇を期待する一方で、短期的な市場変動やリスクを冷静に見極めることが求められます。
弊社の有料レポートでは、今後急速に値を吊り上げると想定される銘柄をいくつかマークしており、これまでとは異なる銘柄が火柱を上げる展開も十分に考えられます。こうした新手の短期的な値幅取りに適した銘柄を、今後も弊社の有料レポートで取り上げていく予定です。