個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。しかし、広大な金融マーケット全体のマネーの流れを把握していくことは個別株においても非常に重要です。
米大統領選挙の投開票が進行するなか、政治的な不透明感が解消される期待が高まっているものの、日本株市場では、選挙の結果が判明するまで大きな動きは見込まれません。特に大型株に関しては、体制が安定するまでは限定的な動きが続くと予想されています。しかし、こうした局面では小型株市場が先行して買われる傾向があるため、目先は値動きの軽い小型株への資金流入が期待されます。
米国株式市場は、11月5日に大統領選挙の投開票が進む中で、S&P 500、DOW、NASDAQともに主要指数が揃って上昇を見せました。一方で、大統領選挙の結果が市場や政策に及ぼす影響に対する警戒感も強く、この慎重姿勢の強い投資家心理は、依然20ポイントを上回って推移しているシカゴVIX指数(恐怖指数)の動きからも伝わってきます。
ただ、現在の米国株式市場のバリュエーションは歴史的平均を大きく上回り、高水準にあるため割高感が指摘されている一方で、日本株市場は、歴史的平均や他国市場と比較して割安な水準に位置しており、相対的に投資妙味が高まっている状況にあるのも事実です。