3Dマトリックス(7777)
2025年1月8日の終値は169円(-2円)となっています
3Dマトリックス(7777)は昨年末から力強い上昇基調を続けており、新年相場でもその勢いを維持しています。さらに、同社を含むバイオ関連株の一部が投機性の高い資金の注目を集め、個別材料株を物色するトレンドの中で特に注目されています。
3Dマトリックス(7777)は、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)からライセンスを受けた自己組織化ペプチド技術を基盤に、外科、再生医療、ドラッグデリバリーシステム(DDS)分野で医療製品を開発するバイオベンチャーです。このペプチド技術を応用した製品は国内外で展開されています。
また、この銘柄に関しては、弊社の有料レポートにおいて112円で取り上げた経緯の銘柄でもあります。「低位のバイオベンチャー株」としての材料性だけでなく、この相場に水面下で関与している「投機筋」の動きにフォーカスしたレポートを配信しています。
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3Dマトリックスの株価上昇の大きな要因は、2025年4月期第2四半期(2024年8月~10月)の決算内容にあります。同決算では、営業赤字が約2億円まで縮小し、最終赤字も改善しました。この結果を受けて、黒字化への期待が高まり、投資家心理の改善に寄与しています。
しかし、2024年12月からの急騰劇を決算内容だけで説明するのは難しいでしょう。同社の株価がここまで強い値動きを見せているのは、投機性の高さや値動きの軽さそのものが要因として大きいと考えられます。短期値幅取りを狙う投資家にとって、同社は格好のターゲットとなり、その資金が集中することで大きな上昇トレンドを形成しているといえます。
※ 3Dマトリックス(7777)の日足
日足チャートを見ると、MACDが買いシグナルを示しており、トレンドは引き続き上向きです。一方、RSIは76ポイントと買われ過ぎの目安である70を超えているものの、過去のチャートやテクニカルの履歴、この銘柄特有の傾向などを踏まえると、現状が必ずしも天井を示唆しているわけではないと考えられます。
一方で、ここ2~3年の株価推移を振り返ると、3Dマトリックスは100円台後半から200円付近で戻り天井を形成する傾向があります。現時点での株価は169円で、上値余地はおよそ30~40円程度と見られます。これを踏まえると、短期的にはさらなる上昇が期待できる一方で、200円付近では利益確定売りが出やすい可能性も考慮すべきです。
この銘柄は、短期的な値幅取りを狙う投資家にとって魅力的です。12月以降の値動きは、業績改善といったファンダメンタルズに加え、短期資金の集中による投機的な動きが背景にあると見られます。一方で、200円付近がここ数年の戻りの限界として壁となってきたことも事実で、投資家にとって無視できないポイントと言えます。
引き続き、テクニカル指標や決算内容、さらには市場全体の動向を注視し、この銘柄が上昇トレンドを維持するのか、それとも200円付近で調整を迎えるのかを見極めることが重要になってきます。
現在の市場では、投機性の高い資金が流入することでボラティリティの高い相場が散見されます。同時に、上記の銘柄に続く、まだ初動段階にある有望な銘柄も多く控えています。弊社では、今後の市場動向を慎重に見極めながら、これらの有望案件をを最適なタイミングで、有料レポートにて順次配信していく予定です。