個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。
きょう(1月16日)の日経平均は6日ぶりに反発しましたが、年末年始に一時4万円台を回復した後は下落基調が続いています。先週末の米国雇用統計が経済の底堅さを示したことで、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待が後退。また、日銀が1月に利上げを実施する可能性が高まり、為替は1ドル=155円台と円高が進行。これが日経平均の上値を抑える要因となっています。加えて、今後2月前半にかけて四半期決算発表シーズンに突入するため、積極的な売買は控えられる傾向にあります。
指数は動きは軟調なものの、一方で個別株には明るい動きを見せる銘柄も散見されます。特に、目標株価や投資判断が引き上げられた銘柄や、ポジティブな材料を持つ銘柄への物色が活発化しており、現在は選別物色が主流となっています。その中には、値動きの軽さ自体が注目され、投機性やボラティリティの高さを狙った短期資金が流入する材料株も含まれています。
短期的な市場動向は依然として流動的ですが、内容の良い銘柄を選別しつつ、ボラティリティを活かした投資機会を捉える動きが今後も続くと予想されます。