個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。
きょう(2月3日)の日経平均100円を超す大幅下落。下落の主な要因は、トランプ米大統領が2月1日にカナダ、メキシコからの輸入品に25%、中国からの輸入品に10%の追加関税を課す大統領令に署名したことによるものです。これにより、さらなる関税強化や経済への悪影響が懸念され、市場心理が悪化しました。
トランプ関税強化政策に対する警戒感が市場全体に広がり、幅広い銘柄で売りが優勢となった結果、東証はほぼ全面安商状となっています。
市場のセンチメントをリアルタイムで反映するバロメーターとなっているシカゴVIX指数は、2月3日 18:20現在で、20ポイント付近まで急騰しており、この指数の動きからも、金融市場の動揺が窺えます。今後さらにVIXの上昇が続くようなら、投資家のリスク回避姿勢が一段と強まり、株式市場の下落圧力が高まる可能性があります。
特に、マーケットは先行き不透明感を最も嫌います。トランプ政権の政策に関して、不透明感が増すようなら、日本市場への影響も避けられず、輸出関連株を中心にさらなる売りが広がる展開も想定されます。