2年ぶり高値更新!nmsホールディングス(2162)に芽生えた短期資金と成長戦略

 

nmsホールディングス(2162)
2025年4月25日の終値は640円(±0円)となっています

ここ数日値幅取りの動きが加速しているnmsホールディングス(2162)は、2025年3月以降急速に上昇を開始し、350円付近から4月25日には656円に到達。わずか2か月弱で約85%超えの上昇率を記録し、市場の注目を集めています。

同社は、人材派遣を手掛けるHS事業、EMS事業(電子機器受託製造サービス)、PS事業の3本柱を展開しています。特にEMS事業では、北米やASEAN地域に拠点を広げ、競争力を強化。設計・製造・人材派遣を一体で提供できる独自のバリューチェーンを構築している点が特徴です。

 

この銘柄に関しては、昨年12月及び今年2月に見直し余地の大きな低位株として、弊社有料ポートにて、350~360円台からで取り上げてきた案件でもあります。その後、3月以降は見直しの動きが一気に加速しており、加えて一部の投機系ファンドの関与も観測されています。こうした短期資金の流入が、需給環境を一層タイトにし、株価上昇に拍車をかけた経緯があります。

» 弊社有料レポートについてはこちら

 

今回の株価上昇のきっかけとなったのは、2025年3月10日に発表されたワールドホールディングスとの資本業務提携に関するIRです。この提携により、nmsホールディングスはワールドホールディングスを引き受け先とする第三者割当による自己株式の処分を実施し、財務基盤の強化を図ると同時に、グループ全体での成長戦略を加速させる方針を明らかにしました。

具体的には、ワールドホールディングスとの連携により、単なるエリア補完を超えて、人材ビジネスの全国規模での支配力強化、そしてものづくり人材・エンジニア人材の大規模な採用と育成が現実のものとなる見通しです。

加えて、製造受託分野においても、両社のノウハウが融合することで、サービスの質と規模が飛躍的に向上し、圧倒的な競争優位性を確立できる可能性があります。さらに、第三者割当増資による潤沢な資金調達を背景に、財務体質の改善が一気に加速し、信用力の回復が着実に進展することから、中期成長戦略の実現可能性が一段と高まった点も、投資家心理を大きく好転させる要因となりました。

 

この資本業務提携の発表を受け、投資家心理の変化と株価の動きを併せて追うと、従来、自己資本比率の低さや有利子負債の多さが懸念材料となっていた同社に対し、財務リスクへの警戒感が急速に後退しました。この心理変化に呼応するかのように、株価も一段高となり、投資家の安心感を反映した堅調な値動きを見せ始めました。

 

※ nmsホールディングス(2162)の日足

 

また、水面下では、今回の急騰に際して、投機系ファンドの介入が急騰を後押ししています。ここ最近活発化している低位株物色の流れの一環であり、nmsホールディングス(2162)もその対象となった模様です。この投機ファンドは、過去にも低位株を仕掛け、流動性の薄い局面を狙って急騰劇を演出してきた実績を持っています。

 

今回も、資本業務提携という好材料を利用し、需給を強引に締め上げながら短期資金を呼び込み、株価を急激に押し上げる展開を仕掛けていると見られます。こうした動きにより、通常のファンダメンタルズ評価だけでは説明しきれない力強い値動きが続いており、短期筋による需給主導の相場が形成されている状況です。

さらに、事業提携を通じて中期経営計画に基づく成長戦略が現実味を帯びたことで、成長ストーリーへの信頼感も格段に高まり、株価はさらに上値を追う展開となりました。ワールドホールディングスが第一位株主に就任したインパクトも大きく、需給環境の改善期待が高まる中、信用不安による売り圧力は一気に払拭され、株価は節目を着実に突破する力強い動きを示しています。

 

また、今後5月8日に予定されている2025年3月期本決算発表を控え、EMS事業の北米拠点拡大やベトナム拠点での新規展開といった成長期待を織り込みながら、投資家心理と株価の両面で極めて前向きなムードが醸成されています。

ただし、経験則上、決算前に株価が強く上昇している局面では、決算発表後に「材料出尽くし」となり、一時的な調整局面を迎える可能性がある点には注意が必要です。いわゆる「噂で買って事実で売る」という現象が短期的には起きやすい展開です。

 

しかし、長期的な視点では話は別です。資本業務提携による事業基盤の強化、EMS事業を中心とした成長戦略の進展、そして財務体質の改善などを踏まえると、nmsホールディングスは確実に企業価値を高めつつあります。一時的な相場の波に惑わされず、腰を据えた中長期スタンスで向き合うことも、十分に選択肢となる局面でしょう。

チャート上でも2年ぶりの高値を更新し、長期的な上昇トレンドへの転換が示唆されており、今後も積極的にマークしておくべき銘柄と考えています。

 

 

弊社では、個別材料株物色を取り巻く様々な市場環境を踏まえ、今後の相場において短期的な投資チャンスを的確に捉え捉えることを目指します。収益機会を最大限に活かすべく、今後急速に株価が上昇すると想定される銘柄を既に複数選定しており、その動向をマークしております。

今後、これまでの個別株物色を牽引してきた銘柄とは異なる新たな銘柄群が急浮上してくる展開も十分に想定されると考えております。このような短期的な物色に適した銘柄群については、今後も弊社の有料レポートで詳細な分析とともに急騰候補を取り上げていく予定です。

厳選値幅取り候補 有料レポート一覧