ひとこと・・・ 日経平均は3万8000円割れで反落、グロース市場は続伸も過熱感が重しに

個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。

 

 

 

きょうの東京株式市場は、日経平均株価が上値の重い展開に。前日の米国株高を受けた買いも見られましたが、米国の関税政策に対する警戒感が再燃し、投資家の慎重な姿勢が広がっています。日経平均は、1%超の下落となり、3万8000円を下回って引けました。これは、米通商政策への不透明感に加え、為替市場で円高が進んだことにより、外需株、特に半導体関連銘柄が売られたことが影響しています。

一方、東証グロース市場では指数が反発するなど、上値を試す動きが継続しています。ただし、過熱感や利益確定の売りへの警戒も意識されており、力強さにやや欠ける印象です。日経平均よりも優位な物色が継続しているとはいえ、短期的には一服感が意識されやすい局面となっています。

市場全体としては、企業業績や為替動向などの外部要因を睨みつつ、選別色の強い相場が続いています。

来週に向けては、日本時間今夜に予定される赤沢経済再生担当大臣とベッセント米財務長官による4回目の関税交渉が注目されます。6月中旬に予定される日米首脳会談を前に、交渉進展の有無が来週の市場心理に影響を与える可能性があります。