トヨコー(341A)、成長戦略と強い地合いが追い風!投機ファンドの思惑も絡み今後の展開に注目

 

トヨコー(341A)
2024年6月16日の終値は2575円(+275円)となっています

東京グロース市場は引き続き年初来高値圏での推移を見せており、個人投資家を中心とした物色意欲は依然として旺盛です。一部では過熱感も意識されつつありますが、そのなかで注目すべきは、トヨコー(341A)が中長期的な成長性と独自技術によるポテンシャルの高さから、引き続き投資家の高い評価を集めています。

 

トヨコー(341A)は、工場屋根を特殊樹脂で補強する「SOSEI」事業と、老朽インフラのサビを高出力レーザーで除去する「CoolLaser」事業を展開する環境インフラ系の企業です。

この銘柄に関しては、弊社有料レポートで投機系ファンド絡みの案件として今年4月初旬に800円付近で取り上げた銘柄でもあります。また、現状はグロース市場全体で物色が活発化している地合いが続いており、こうした環境も本銘柄の投機性を一段と高めている要因の一つとなっています。

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トヨコーは2025年3月期に黒字転換を果たし、今期(2026年3月期)には主力製品である「CoolLaser」事業が単体でも黒字化を見込むなど、業績面での明確な改善が市場評価を支える一因となっています。CoolLaserは、老朽インフラのサビを高出力レーザーで除去する独自技術であり、環境負荷が低く、当初のブラスト工法に比べて施工面および安全面での優位性を有しています。さらに、国交省のNETISにも選定されており、公共工事での加点要素になることから、将来的な取得拡大も視野に入っています。

一方、もう一つの「SOSEI」事業では、老朽化した工場屋根を特殊樹脂で補強することで、太陽光パネル設置を可能にする施工技術が強みです。脱炭素化や再エネ推進の時流を背景に、大手PPA事業者からの引き合いも増加しており、再生エネルギー分野での拡張余地も大きい状況です。

 

現在の強い上昇基調の背景には、こうしたファンダメンタルズの良好さに加え、市場に介入している一部の投機系ファンドの存在も見逃せません。特に5月以降、IPO直後の銘柄として注目されたトヨコーに対しては、後の業績黒子化報道をきっかけに短期資金が一気に流入しています。

一部の投機筋は「CoolLaserの社会実装初年」としてこのタイミングを戦略的に捉え、意図的に買い仕掛けを行った動きが観測されています。こうした投機マネーの存在は、株価の短期的なボラティリティを高めつつも、需給バランスを整えるという意味でプラスに作用していると見られます。

 

※ トヨコー(341A)の日足

 

足元のチャートでは、株価がボリンジャーバンドの中心線(25日移動平均線)上に位置し、下値を切り上げる形で推移しています。6月に入ってからは上値を抑えられつつも底堅い動きが続き、きょう(6月16日)は前日比+11.96%の急騰で終値をつけ、再びバンド上方を試す展開となっています。

MACDもゼロライン付近でシグナルと接近しており、ゴールデンクロス形成の兆しが見られます。また、RSIも68台まで上昇しており、過熱感はやや意識されつつも上昇トレンドの継続を示唆しています。出来高もやや増加基調にあり、再び強含みの値動きへ移行する可能性が高まっています。

 

背景には、介入している投機ファンドによる仕掛け的な買いが下支えしていると見られます。また、こうした動きは、投機筋がチャート上のテクニカル節目や指標を意識して仕掛けている可能性もあり、特にMACDやRSIの水準を見ながらアルゴリズム的な買いが入っていることも考えられます。

 

これらを踏まえ、トヨコーは初値以降も強含みの展開を維持しており、成長期待の強さがうかがえます。特許を多数保有するCoolLaserは、国内外での普及フェーズに入りつつあり、すでに製造拠点の拡張も進行中です。月産1台体制から最大10台まで生産能力が拡大される予定であり、これにより事業スケールの拡大が現実味を帯びてきています。

グロース市場全体では過熱感が指摘される局面もある中で、トヨコーに関しては業績・技術・社会的意義がバランス良く備わっており、単なるテーマ性の高さだけでなく、より本質的な成長余地に注目すべきと考えております。投資家としては、短期の値動きに惑わされず、長期的な広い視野でこの銘柄の真価を見極める視点が求められます。引き続き、株価と事業の両面で成長が期待される銘柄として注目を続けたいところです。

 

 

弊社では、個別材料株を取り巻く多様な市場環境を踏まえ、今後の相場展開において有望な短期投資チャンスを的確に捉えることを目指しています。収益機会を最大限に活かすべく、すでに今後急騰が見込まれる銘柄を複数選定し、継続的に動向を注視しています。

また、これまで物色の中心となっていた銘柄とは異なる、新たなテーマや資金の流れに沿った銘柄群が台頭してくる展開も十分に想定されます。こうした短期物色に適した注目銘柄については、今後も弊社の有料レポートにて、詳細な分析とともに取り上げてまいります。

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