個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。
先週の日経平均株価やグロース市場指数の動きを見ると、株式市場は戻りを試す展開となりました。しかし、依然として市場環境は不安定であり、調整が一巡したと判断するのは時期尚早です。
相場を取り巻く環境は依然不安定です。引き続きトランプ関税は中止されており、先行き不透明感は払拭されていません。2月から続く「トランプショック」により、米国市場は大幅下落し、S&P500やナスダック総合指数も10%前後の下落を記録しました。
ただ、短期間で大きく下げた反動による自律反発も見られます。東京市場でも、日経平均株価やグロース市場指数には底値を意識した買いが入りましたが、本格的な上昇基調とは言えません。
また、シカゴVIX指数が20ポイントを超えており、市場の不安心理は依然強い状況です。今後は、米国の関税政策や景気指標、金融政策が鍵を握るため、慎重な姿勢が求められます。