個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。
日経平均株価が小幅に続伸し、39,810円で取引を終えています。米国株の最高値更新を受けて、半導体関連銘柄を中心に買いが優勢となりました。ただし、上値では利益確定売りも見られ、上昇幅は限定的でした。
今週の東京市場は、週初から堅調な展開が続きました。米国株高や為替の円安傾向が支援材料となり、日経平均は一時4万円を試す場面もありました。ただし、トランプ氏の関税発言など先行き不透明感から買い一巡後は様子見ムードも強まり、週末にかけてはやや伸び悩む展開となりました。
7月相場は、例年「夏枯れ相場」と呼ばれる季節性が始まる時期でもあります。特に中旬以降は海外投資家の休暇入りにより、商いが薄くなりやすく、仕掛け的な動きや急変動が起こりやすくなります。一方、7月前半は年金や投信の買いが入りやすく、底堅さが期待される時期でもあります。
また、今月下旬からは第1四半期決算シーズンが始まり、好業績への期待感と、決算発表後の「材料出尽くし」による思惑が交錯し、値動きが不安定になりやすい局面となります。7月は短期資金による物色が活発化しやすいため、テーマ性のある銘柄に注目が集まる傾向があります。