ひとこと・・・ 日経平均週末終値は一ヶ月ぶりの大台割れ、市場心理は慎重姿勢へ

個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。

 

 

 

今週の東京株式市場は、日経平均が9月初旬以来となる25日移動平均線を下抜け、テクニカル悪化が強く意識されました。その後も戻りは鈍く、約一ヶ月ぶりに週末終値で5万円を割り込みました。NVIDIAの好決算を受けた買い戻しも一日限りで、週末は今週の安値圏で取引を終えています。

米国市場もハイテク中心に不安定で、利下げ観測の後退が重荷となる一方、週末は小幅反発にとどまりました。流れを変えるほどの勢いはなく、日本株も外部環境に振り回される展開が続いています。国内では決算発表が一巡し、新たな手掛かり材料に乏しい中、金利上昇や円安進行を背景に”日本売り”が意識されやすい地合いとなっています。

一方、東証グロース市場は8月以降の調整が途切れず、今週も指数が安値を更新するなど底打ち感は限定的です。世界的なハイテク株の調整や国内金利の上昇が逆風となり、グロース株への積極的な資金流入はまだ期待しにくい状況です。総じて、市場は本格調整入りを警戒する局面が続いており、外部環境の落ち着きが確認できるまでは慎重なスタンスが求められます。短期筋の売りが優勢な場面も目立ちます。