AIストーム(3719)が再加速!高値更新の意味と、投資家が見るべきポイント

 

AIストーム(3719)
2025年11月21日の終値は510円(+48円)となっています

11月中旬の決算以降、AIストーム(3719)の株価は再び値幅を伴う動きを見せています。前回(9月30日)の記事では、急騰の背景に短期資金や投機的な需給が色濃く作用している点を指摘しましたが、11月以降の上昇は、その見方を改めて整理すべき局面に差し掛かっています。

~前回の記事~
AIストーム(3719)、急騰劇の裏に投機筋!次の分岐点と相場の行方

 

AIストーム(3719)は、企業の業務システムや人材管理を中心にITコンサルティングを展開。AI・DX支援関連としてのテーマ性を有しています。特に同社が強みとするトラックファンドを軸にしたデータ利活用分野は、成長ドライバーとして意識されています。また、この銘柄は弊社の有料レポートにて8月中旬、投機筋関与の急騰候補として250円台で配信した経緯があります。

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※ AIストーム(3719)の日足

 

今回注目すべきは、業績の伸びに加え復配や優待拡充が実施され、株価が前回より“実際の需要に基づく買い”で下支えされやすくなった点です。一方で、出来高拡大と高値更新のタイミングからは短期筋の関与も確認でき、業績と需給の双方が株価に作用している状況が続いています。

11月14日の決算と上方修正ではトラックファンド事業が想定以上に伸び、株主還元策と合わせて評価は改善しました。ただし21日の高値更新では短期資金流入の影響が強く、需給主導の値動きも否定できません。

 

テクニカル面では中期線が上向き、抵抗帯をでき高増とともに上抜けており強めの流れです。ただしRSIは高水準で、ここからの続伸には押し目形成が必要となります。

同社の収益はファンド組成状況に左右されやすく、今回の業績改善が来期以降も続くかは慎重な確認が必要です。足元の上昇には実績評価と短期需給が混在し、前回指摘した“仕掛けに反応しやすい性質”も残っています。

短期では400〜430円が支持帯として意識されており、この水準には価格帯別出来高が厚く、需給面の下支えとして機能しやすい状況です。ここを維持できれば520円近辺を試す展開も考えられます。中期ではファンド組成とAIサービス領域の進捗が株価の定着性を左右します。過熱局面で高値を追いかけるエントリーは避け、押し目の質と出来高を確認しながら判断する姿勢が有効です。

 

今回の上昇を株価水準・バリュエーション・材料性からみると、株価は上方修正後の利益水準を前提とすれば割高感は限定的です。一方で収益変動の振れ幅を踏まえると、急騰分の全てをファンダメンタルで正当化するには慎重さが要ります。とはいえ、業績改善・復配・優待拡充がそろったことで材料の裏付けは十分に形成されています。

総じて11月の上昇は業績評価と短期資金流入が重なった結果で、現在の水準は材料面で説明可能な範囲です。ただし需給による上振れも含むため、今後は業績進捗と需給の変化を併せて確認する必要があります。

直近の株価を押し上げた主要な材料(業績改善・復配・優待拡充・トラックファンドの伸長)は概ね織り込まれつつありますが、今後のファンド組成が想定以上に進めば、追加で評価が高まる可能性も残されています。こうした期待感は引き続き意識されていくと見ています。

 

 

弊社では、個別材料株を取り巻く多様な市場環境を踏まえ、今後の相場展開において有望な短期投資チャンスを的確に捉えることを目指しています。収益機会を最大限に活かすべく、すでに今後急騰が見込まれる銘柄を複数選定し、継続的に動向を注視しています。

また、これまで物色の中心となっていた銘柄とは異なる、新たなテーマや資金の流れに沿った銘柄群が台頭してくる展開も十分に想定されます。こうした短期物色に適した注目銘柄については、今後も弊社の有料レポートにて、詳細な分析とともに取り上げてまいります。

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