ヨコオ(6800)、逆風相場でも独歩高!株価を押し上げる成長ポテンシャル

 

ヨコオ(6800)
2025年12月2日の終値は2260円(+94円)となっています

ヨコオ(6800)の株価は、この手の材料株にとって厳しい環境が続いているにもかかわらず、独歩高の展開を続けています。市場全体が選別色を強めるなかで、時価総額の小さい同社が、なぜこれほど強い値動きを見せているのかと、投資家の関心が高まっています。足元で、際立つ値動きを示している背景を紐解いていきます。

 

ヨコオ(6800)は車載アンテナに加え、AI半導体向け検査ソケットやMEMSプローブなど精密検査分野を手掛け、生成AI向け半導体の検査需要と連動しやすい事業構造を持ち、現在の物色テーマと重なる点が特徴です。

また、この銘柄に関しては、弊社の有料レポートにて1500円付近で取り上げた経緯のある銘柄です。10月末以降は上昇基調が明確となり、投機的資金の流入で値動きの活発さが目立ちます。相場の流れを掴むことで、売買の好機を得やすかった案件の一つと言えます。

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※ ヨコオ(6800)の日足

 

足元の株価は、11月中旬以降にかけてボリンジャーバンド上限に沿う強い推移が続き、短期資金の優勢が明確です。25日移動平均と75日移動平均の上向き転換に合わせて出来高が増えており、需給は押し目待ちよりも上値を取りにいく参加者が多い構図でした。MACDのゴールデンクロスやRSIの高止まりは過熱感を示しつつも、トレンド自体の強さを損なっておらず、一定の調整を挟んでも上昇基調が維持される可能性があります。

ファンダメンタルズでは、11月11日の大幅な上方修正が相場の転機となりました。CTCセグメントの生成AI向け検査需要が想定以上に強く、通期最終利益が87%増へ引き上げられた点は市場が評価を高めたのも自然な流れと言えます。さらに、台湾CHPTとの資本・業務提携によって、MEMSプローブなどの高付加価値領域での競争力強化が期待され、中期的な成長シナリオが明確になりました。これらを反映したPERは17倍前後で、半導体検査関連としては妥当なレンジに収まっています。

 

現状の独歩高の背景には、投機系ファンドの存在も考える必要があります。多くの中小型か激しく下落する地合いのなか、目立った値動きを演出することで、行き場のない短期資金の矛先となっています。この「値動き自体が買い材料」となり、逃避的な資金の流入先となることで、価格帯を切り上げていくトレンドを踏んでいます。

ヨコオの決算発表直後の出来高増加や押し目を許さない値動きは、こうした戦術的な需給形成を示唆します。節目価格での見せ玉配置や投資家心理を強気へ誘導する手法は過去の相場でも確認されており、今回の局面にも類似した動きがみられたと推察されます。

 

今後の焦点となる価格帯は、まず1950~2000円のレンジが下値支持として機能するかどうかです。この水準を維持できれば上昇トレンドは継続し、昨年高値の2197円を明確に突破できれば、相場は2500円を視野に入れる次のフェーズへ移行する可能性が高まります。

一方で1950円や25日移動平均を割り込む展開では短期勢の利確が波及し、調整に入りやすくなります。中期的にはCTCセグメントの受注動向が引き続き堅調かどうかが鍵で、生成AI向けの設備投資が続く限りは、現在の株価水準を下支えする要因は十分にあります。

 

最終的に、投資家が意識すべき点は、短期の値動きに振らされず、需給とトレンドの転換点を冷静に確認する姿勢です。現在のPERは概ね17倍で、生成AI向け検査需要を反映した利益水準を前提とすれば割高感は限定的です。ただし短期的にはトレンド要因によるプレミアムも含まれており、実需に基づく成長が続くかどうかが今後の評価軸となります。

加えて、株価の伸びしろという観点では、CTCセグメントの成長性は依然として高く、生成AIサイクルが続く限り同社のポテンシャルは相対的に高い水準を維持します。時価総額にも過度な重さはなく、業績と需給が噛み合えば追加の上昇余地は残されています。強いトレンド下では、分割エントリーや押し目判断を丁寧に行い、業績・バリュエーション・需給を総合的に捉える姿勢が求められます。

 

 

弊社では、個別材料株を取り巻く多様な市場環境を踏まえ、今後の相場展開において有望な短期投資チャンスを的確に捉えることを目指しています。収益機会を最大限に活かすべく、すでに今後急騰が見込まれる銘柄を複数選定し、継続的に動向を注視しています。

また、これまで物色の中心となっていた銘柄とは異なる、新たなテーマや資金の流れに沿った銘柄群が台頭してくる展開も十分に想定されます。こうした短期物色に適した注目銘柄については、今後も弊社の有料レポートにて、詳細な分析とともに取り上げてまいります。

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