短期物色は中小型株が主戦場

日経平均やTOPIXといった大型株が牽引する指数の動きは方向性が出難い局面ですが、マザーズやJASDAQといった新興市場は戻りを試す展開が継続しております。

特にマザーズの戻りが鮮明で戻り売りも意識され易い局面ですが、マザーズの売買高は増加傾向にあります。個人投資家に人気の高いバイオ関連株の一角が復調な様子からもこのことが窺え、徐々にマザーズへ個人資金が回帰する流れとなっております。

 

6月のIPOは24社が予定されており、これは異例の多さですが、今週は10日に2社が新規上場しており来週も2社の上場が予定されています。ただ、多くの銘柄は22日以降の今月後半に集中する為、ボラティリティを求めた短期資金の矛先は、新興市場を中心とした中小型株が主戦場となりつつある現状を踏まえれば、引き続き上場後の換金売りに伴う資金還流に期待したいところでしょう。

 

物色の矛先はDX関連や脱炭素関連といった「国策」絡みの関連銘柄が根強い人気となっている他、アフターコロナを見据えて「経済正常化」で業績回復が期待される銘柄群も引き続き注目されると見ております。また、東証一部では塩野義製薬(4507)が急騰するなど、医薬品セクターに動きが出ている連想から、バイオ関連株に新たな動きが出るかにも注目されます。

 

来週は米FOMCや日銀金融政策決定会合といった中央銀行イベントを控え、物色の変化や米国株の動きに警戒は必要ですが、中小型株優位の地合いが続くなら、有料レポートでも取り上げたレッグス(4286)やシンバイオ(4582)、イメージワン(2667)などの材料株に続く、新たな値幅取り候補も今後浮上してくることが期待されます。

いくつか案件は現在調査中でありますが、順次精査して近々【厳選】個別銘柄戦略レポートにて提供していきたいと考えております。

 

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