今週末の株式市場は、日経平均が週序盤の急落から回復する展開となっております。しかし、急速に値を戻した後は急落前と変わらず緩慢な値動きに戻った印象が強い状況です。米国株が高値を模索する展開に回帰するなか、4月以降の傾向と変わらず、日本株は相対的に弱い展開となっております。
日経平均の日足には方向感が見られず、TOPIXも同様に25日移動平均は平坦に推移していることからも、この様子が窺えます。
※日経平均の日足チャート
一方で、マザーズ指数やJASDAQ指数、東証二部指数といった中小型株市場は25日移動平均の上昇が継続しており、上値を意識した展開が続いております。このことから、引き続き中小型株優位の物色が続くと見ております。
マザーズにおいては、今週は調整局面から復活の兆しを見せており、目先は6月15日の戻り高値や200日移動平均を試す展開が想定されます。上昇の勢いに物足りなさはありますが、戻り高値を抜けるか注目したい局面です。
※マザーズ指数の日足チャート
指数の動きから新興市場のパフォーマンスが比較的良好とは言え、強い動きではないので積極的に短期物色を狙っていく場面ではありません。景気回復が根底にある流れは変わりませんが、今は全体的に商いが低調なことから緩慢な傾向が続きそうなので、個別に投資対象を選別していく必要があります。
今は値動きが膠着している銘柄も多いなか、足元で上昇している銘柄には特徴があり、有料レポートでも取り上げたアートスパークHD(3663)やテラプローブ(6627)、シンバイオ(4582)などの値動きからもこの傾向が見受けられます。ある程度の短期資金の流れを抑えておくと、それなりに値幅は狙える地合いと見ております。
引き続き弊社では、小型株物色の活発化に一役買っている「投機系資金」などの動きを逐一把握しておりますが、今後も新たな仕掛けの動きがいくつか表面化してくることが予想されます。上記銘柄に続く“案件”もいくつか発掘しておりますので、情報を絞り込み、順次【厳選】個別銘柄戦略レポートで取り上げていく予定です。