ラクス(3923) 再び新値追いの展開へ発展するか注目される局面

ラクス(3923)
8月20日の終値は3575円(+145円)となっております。

7月15日高値である3500円を突破し年初来高値を更新。直近一か月間は3000円台での揉み合いが続いておりましたが、日柄調整を終えて再動意の展開となっております。

先週は決算イベント通過と上方修正、そしてオービックビジネスコンサルタント<4733>が手掛ける財務会計システム「勘定奉行クラウド」との連携開始の新規材料を受けて、相場が動き出してきた感があります。

 

ラクス(3923)はSaaS関連銘柄。主に中小企業向けに、業務の効率化を支援するクラウドサービスを提供。主力製品は、交通費や経費の精算システム「楽楽精算」や、クラウド型販売管理システム「楽楽販売」などがありますが、企業の在宅勤務の普及やDX(Digital Transformation)化の流れを受けて、新規受注が好調に推移しております。

また、弊社有料レポートでは6月後半に2400円台で配信した銘柄です。2月の株式売り出しや上半期大幅減益見通し以降に売り込まれた局面を、持続的な成長期待から見直し余地の大きいグロース株として取り上げた経緯があります。

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4-6月期は営業益前年同期比大幅減も、しかし売上高の成長は続いており、新規受注増加による成長加速の流れは継続しているものと見ております。

 

※ラクス(3923)の日足チャート

 

日足は金曜日にMACDが好転。RSIは67.8と高めながら、6月~7月の上昇局面では70%超の買われ過ぎの状態が定着していた時期もありましたので、この銘柄に関してはあまり気にする必要はないと考えております。故に、新値追いがこの先も続くのかが注目されます。

また、成長期待の高いグロース銘柄とはいえ割高なイメージがとても強い為、空売りも多いのも事実。週末の上げは売り方の買い戻しによるところも大きいと見ておりますが、今の不安定な地合いのなかで、売上成長率の加速が下支えとなるものの、ガツガツ上値に対して新規の買いが入るかは疑問が残ります。

 

今後の上方修正期待を内包している為、割高な銘柄ですが中長期的には魅力ある銘柄と考えております。しかし、短期目線では売り方のショートカバーだけで新値追いが続く展開には懐疑的な印象が否めません。

相場が新たな展開に突入した可能性や、テクニカルの好転を評価して、ポジションは保有し続けるべきと見ておりますが、リスク管理上ポジションを落とす調整は必要かと認識しております。