3日の米FOMC通過で株式市場は買い安心感が台頭するか注目

FOMC政策声明が発表後の米国市場の動きは株価と金利が上昇し、原油や貴金属が下落、ドル円は変わらずの展開となっております。想定通りQE縮小が発表されましたが、マーケットはこれを織り込んできた経緯から波乱は見られませんでした。

パウエル議長は、「インフレ高進は一過性」との見方を変えませんでしたが、前回9月のFOMC後の声明よりややタカ派色が後退した印象。背景に足元のインフレ期待が下がってきていることも要因と見ております。

 

バルチック海運指数や10年ブレークイーブンインフレ率(インフレ期待)などのインフレ指標は、10月から下落基調にあり、高止まりしていた原油価格もFOMC通過後は下げ幅を拡げております。インフレ圧力の後退から、インフレ関連が売られる反面、経済正常化関連を見直す動きが期待されます。

また、週末に米雇用統計を控えていますが、3日発表された米10月ADP雇用統計では、6月来で最大の伸びを見せ、労働市場への回帰が進んでいる様子が見受けられます。NY市場では航空やクルーズ株など観光関連が買われるなど、経済正常化を評価した買いが見られたことから、今日の東京市場にもこの流れが波及するか注目されます。

 

日経先物は夜間取引が休場となっておりますが、日経平均CFDでは29700円台後半(2日の日経平均比+250円)で推移しております。指数の動きだけでなく、マザーズの上昇継続や個別株への物色波及にも期待したいところです。

 

※WTI原油

 

 

※10年ブレークイーブンインフレ(インフレ期待値)

 

 

※バルチック海運指数