株式市場は急落!「インフレ」「金融引き締め」に加え「ウクライナ情勢の緊迫化が加わる。今後の注目ポイント

 

週明けの東京市場は大幅反落。ウクライナ情勢の緊迫化を受けて25日移動平均線を回復した日経平均は、先週の安値水準に押し戻される展開となっております。

先週は米消費者物価指数が40年ぶりのインフレを示唆する内容となったほか、週末はウクライナ情勢の緊迫化を受けて海外市場は一段安の展開。株式市場ではハイテク株に対する売り圧力が再び強まっています。

 

ウクライナ情勢では、ロシアにしてみれば自国の裏庭にNATO加盟国が出来るのは是が非でも避けたい状況。引くに引けない理由があります。

 

 

今後の注目ポイントとして、ロシアのウクライナ侵攻が現実味を帯びる中、実際に侵攻が始まったとして、ロシア軍とNATO軍との衝突が起こるリスクはどれくらい深刻か、実弾による戦闘を激化はあるのか、などが焦点となりそう。

激しい戦闘を回避したとしても、西側諸国とロシアとの関係悪化はコモディティ価格の高騰を招く為、これがインフレ圧力に作用する恐れがあります。既にコモディティ価格は、エネルギーを中心に先週末から高騰しており、株式市場以上に大きな反応を見せております。

 

株式市場は1月からの大幅下落を受けて利上げに対する耐性は出来つつあるものの、将来の利上げの「程度」つかめない現状では、下値が固くなっても戻りは鈍い可能性があると考えております。足元の企業業績は好調なものの、利上げが意識される状況では、将来の景気と企業利益に対する不透明感は拭えません。

今日の東京市場を見る限り、日経平均は大幅安ではあるものの、11日金曜日のNY終値時と比べて若干値を戻している様子から、今夜の米国市場の動向が注目されます。地政学的リスクは一時的なものとなる可能性はありますが、予てからの悪材料である「インフレと金融引き締め」に関しては、依然先行き不透明感が強いことを思えば、今週もボラティリティの高い相場展開が想定されます。