今週の株式市場は下落。日経平均をはじめ各指数に弱い動きが目立ちました。
週間で最も下げ幅を拡げたのは、NY時間の6日水曜日に公開された「3月FOMC議事録」前後です。予想以上にタカ派なFRBの政策姿勢を受けて、警戒感が高まりました。日本株についても、この動きに合わせて日経平均が27000円を割り込む展開。それまで好調だったマザーズ指数についても利益確定売りが出ています。
ただ、FOMC議事録公開を境に売りが嵩んだ株式市場ですが、このイベント以降の米国株は下げ渋りとなっています。金融政策(FRBの利上げ姿勢)を意識した売りは、一旦ピークアウトした様子が見受けられ、日本株も今後下げ渋りの兆しが出るか注目されます。
※日経平均の日足チャート
※マザーズ指数の日足チャート
日足では日経平均やTOPIXの戻り高値は3月25日ですが、マザーズ指数に関しては4月5まで戻りを試す展開となっており、指数のパフォーマンスにばらつきが見られます。この動きから大型株が調整する中、個別株が検討した様子が見受けられます。
今週のマザーズは週間ベースで5週ぶりに小幅マイナスとなりましたが、個別株優位の物色が続くか来週の動きが注目されます。
ポイントになるのは、やはり米国株の動向です。
市場を取り巻く環境は「FRB利上げ加速」「ウクライナ情勢」「中国の新型コロナ感染拡大」など、これまで株価に織り込まれてきた材料が引き続き注視されるものの、今のところ目新しい株価に大きく作用する悪材料は見当たりません。
また、日米共に月末から1-3月期の業績開示が始まります。
現時点では、今期の業績見通しから現状の株価指数に割高感は見られません。この為、2-3月の様な株式市場全体が下値を試す展開は想定し難いと見ております。
日経平均に関しては、4月は「27000円前後を彷徨う」動きを想定。また、物色は決算発表に関心が向かう為、個別色が強まると見ています。
3月中旬以降の戻り局面で、200日移動平均に届いていないマザーズ指数に見直し余地があることもまた、個別色が強まる展開が意識され易いと考えており、引き続きマザーズや個別株優位の地合いが続くか注目します。