この一週間の日経平均は27000円を挟んだ動きが続いています。
国内では大型連休を控えているほか、海外動向もFOMC(5月3日~4日)までは大きなイベントは見当たらない。この為、方向感が掴み難い局面でもあります。
この様子は市場の出来高が減少傾向にあることからも窺え、様子見姿勢が強まっている様子がわかります。
日経平均の直近の値動きは、日によって500円近く上下する場面もありますが、いまひとつ値動きと材料の因果関係が分かりづらい。ただ、米国株の下落基調が続いていることは確かで、世界的にも株価指数は下げ局面が続いている状況にあります。
※日経平均の日足チャート
日経平均のテクニカルでは、オシレーター系のテクニカル指標であるMACD及びRSIは下落基調が継続していることを示唆。
ファンダメンタルズは、引き続き地政学リスク(ロシアのウクライナ侵攻)、各国中央銀行の金融引き締め、物価高騰と急激な利上げによるスタグフレーションなどが潜在的なリスク。
しかし、どれもここ数か月で織り込まれてきたものが多く、目新しい材料は乏しい。この為、株価指数に関して強気になる場面ではないが、過度に弱気に傾く場面でもないと見ています。
引き続き米国債金利の上昇が続いていることで、ドル高円安の流れが継続し易い。ドル上昇(DXY指数)のなかでも、商品市況が再び上昇基調となっている点は興味深く、原油や天然ガスといったエネルギーのみならず、金・銀・プラチナなどの貴金属、小麦やとうもろこし、大豆といった食料価格も再浮上の流れにあります。この背景には、中国のゼロコロナ政策に伴う厳しいロックダウンの影響も大きいと見ております。
この流れから、株式市場では商品市況や円安に絡んだ銘柄が物色され易い環境にあります。
加えて、今後の決算発表本格化を控え、株価指数の方向性は不透明ながら、市場を問わず個別銘柄は素直に材料に反応し易い地合いが続くと見ております。
物色は「木を見て森を見ず」の傾向に注目。