米国株市場は底入れしたのか?

 

先週までハイテク株を中心とした売りで年初来安値を更新してきた米国株に、リバウンドの兆候が見られます。

シカゴVIXは大きく低下しており、今週の株式市場は手探りで戻りを試す展開へ。日本株市場においても、この影響から目先は戻りを試す展開を想定。

 

引き続き、米国では景気予測の下振れや金融引き締めに対する警戒心など、晴れない不透明感から上値に対する慎重姿勢は変わっていません。

しかし、景気に対して先行きが懸念されているものの、足元の企業業気は伸びています。この為、ファンダメンタルズの先行きを悲観して株価が下げ過ぎた局面では、修正が入るのが今年の相場の特徴と言えます。この為、先週までの下落で短期的には値頃感から長期目線の買いが入り易い局面にあり、目先はリバウンドの機運が高まり易いと言えます。

 

また一方で、最近では先行き不透明感から波乱の展開を見せる米国株に対して、海外勢による日本株を見直す動きが見られます。

日本国内ではインフレの兆候も軽微で、緩和的な日銀の金融政策や底堅い企業業績、そして下落して割安になった「円」が海外勢に見直し余地を与えています。

 

12日発表(5月第一週)の東証主体別売買動向(現物)に目を向けると、外国人投資家が5週連続の買い越しとなっており、米国株安のヘッジとして日本株を選考している様子が窺えます。いわば日本株が米国株下落の逃避先になっている側面があります。

これで日経平均がガツガツと上値を追う動きは想定しづらいものの、資金の矛先として個別を選別する動きは続く見通し。

 

今年は、先行き見通しが流動的であることから「荒れる場面」と「回復局面」と、メリハリのある相場展開が続くと見ております。そして、目先は「回復局面」が期待される場面。

3月決算企業の決算発表がピークを越え、相場に反転の兆し。日経平均は米国市場に比べ、相対的に下げ幅が小さく底堅い印象がありますが、マザーズ指数は米国発の株安に追随して大きく下げています。この為、今回の下げで下落幅が大きかった新興市場銘柄の中には、戻りも大きくなる銘柄も出てくると見ております。