日経平均は3週続伸。米国株式の動きに変化あり

 

週末27日の日本株市場は、日経平均が4営業日ぶりに反発。取引時間中は伸び悩む場面もあり、引き続き27000円を目処に、上値の重い展開が続いています。

最近はドル円が徐々に円高に振れていることも影響。一時132円まで円安が進んだ相場は、現在127円前後で推移。ドル円相場は米国10年債利回りと相関性が高く、同利回りは5月9日をピークに、現状は下落基調となっています。

 

※日経平均株価の日足チャート

 

これに連動して3月からの急激な円安は一転しており、5月は円高へ。米10年債利回り、ドル円相場共に、日足の現状は50日移動平均を試す展開となっています。

 

※ドル円の日足チャート

 

※米10年債利回りの日足チャート

 

今週は25日に5月のFOMC議事要旨が公表されましたが、市場が懸念する更なる金融引き締めを示唆する議論は見られなかったことで、米国株市場には買い安心感が徐々に出てきているように感じます。

マーケットは「前のめり」で引き締め加速を織り込んできた背景があり、今回のFOMC議事要旨を受けて、修正余地が出てきた印象があります。

 

FOMCでは昨年9月の会合から、市場予想を上回る金融引き締めの加速させてきた経緯から、ここにきて過激な引き締めが一巡してきた雰囲気があります。5月の会合でも、マーケットは更なる引き締め加速を見越して、株価は下落してきただけに、足元の米国株市場の下落が一巡してくる可能性が出てきました。

最近の日本株市場は米国株との連動性が薄れてきたとはいえ、概して株式市場の方向性は連動する傾向があります。

 

5月の日経平均は27000円の戻り待ちの売りに押されている状況から、今後の米国市場が戻りを試すようなら、日経平均もこの水準を上抜く可能性が出てくると見ております。

特に下げ幅の大きいNASDAQが戻りを試すようなら、これと相関性の高いマザーズ指数(新興小型株指数)も来週以降、底を這う動きから上へ脱する動きが出るかもしれません。

 

※マザーズ指数の日足チャート

 

※NASDDAQ100の日足チャート