東京電力HD(9501)
8月31日の13:35時点の株価は540円(-5円)となっております
東京電力(9501)の相場は、7月高値で材料織り込みが一巡した感はありますが、参院選からこの二か月足らずの間に、岸田政権が新増設も含めた原発政策の見直しを指示するなど、再稼働への現実味がかなり増しています。
7月時点では「思惑が先行」していた材料ですが、世界的なエネルギー供給不足を背景としたインフレ傾向は、各国家レベルでエネルギー政策に大きな影響を与えているテーマでもあります。
ロシアのウクライナ侵攻が長期化する中、経済的な東西対立によるエネルギー供給不安も長期化。夏も終わりに差し掛かり、気温の下がる冬場に向け、再びエネルギー価格が高騰する要素を多分に含んでいる現状は、蒸し返し物色されるテーマであると考えております。
~前回の記事~
東京電力HD(9501) 今週は原発関連の動きが活発化
東京電力HDは、3月に弊社の有料レポートで取り上げた経緯のある銘柄。7月に掛けての上昇局面では、時価総額8000億円規模の大型株が、当初はここまでボラティリティが高まるとは見ていませんでした。東電HDにとって柏崎刈羽原発の再稼働は「経営再建のカギ」となる重要な要因だけに、投資家の関心の高さが窺えます。
注目すべきは、7月の参院選以降「原発再稼働」の現実味が増す中、これが東電にとって、経営を一変させる可能性を秘めた材料であること。再稼働が実現した際の影響は、原発が停止した2011年以来の大きな変化と言えます。
※東京電力HD(9501)の日足チャート
日足に目を向けると、ジャクソンホール後の急落相場で、今週は下押しする場面もありましたが、日経平均採用の主力銘柄が軒並み25日移動平均線を割り込む中、東電株に対しては投資家の押し目に対する買い意欲の高さが窺えます。
日足のテクニカルでは、MACDやRSIといったオシレーター系の指標は買い継続を示唆。ボリンジャーバンドは7月高値以降、株価の調整と共に急速に収束していますが、ここにきて再拡大の兆しが見られます。これは、新たな上昇局面に突入する可能性を秘めています。
7月高値時点で、株価は3年ぶりの水準まで回復しましたが、やはり今後は2018年の高値水準である767円を試す展開を想定しています。
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