短期倍増の低位株、プレイド(4165)が失速。今のグロース株を取り巻く環境と今後の注意点

 

プレイド(4165)
9月12日の終値680円(-22円)となっております

プレイド(4165)はWebサイトやアプリの顧客分析プラットフォーム「KARTE」を展開。米グーグルと戦略提携しており、今年は大きく売られてきたメタバースやクラウド、サイバーセキュリティといったITテック系銘柄の一角です。

弊社有料レポートでは、低位株物色の流れに注目して300円台で取り上げた銘柄でもあります。東証グロース市場銘柄ということもあり、思惑が先行し易くボラティリティが高い点が特徴です。

この為、投機性の高い資金が流入し易い銘柄でもあります。しかし、最近の値崩れを受けて、お問い合わせの多い銘柄の一つでもあります。

 

8月以降の値動きは、見直しの動きから大きく値幅を伴い上昇する場面もありましが、9月5日の新サービス提供開始の発表後に上昇基調がピーアウト。9月6日の高値888円示現後は、大きく値幅調整を余儀なくされています。

 

※プレイド(4165)の日足

 

きょうの下落で4日続落。日足は25日移動平均付近まで下げてきましたが、MACDが陰転していることやRSIのトレンドから依然底打ち感はありません。これらオシレータ系のテクニカル指標は、下落基調がまだ続く可能性を示唆しています。

9月6日の高値示現後は安値を切り下げる動きが続いていますので、目先的にはボリンジャーバンドの-1σ付近や、8月中旬に上値抵抗となった500円付近などが次の下値のポイントになってくると考えています。水準的には、もう一段の下落余地があると見ています。

 

現状の地合いは、レポートで取り上げた7月後半とは大きく変化しており、この手のグロース株にとって厳しい相場環境に逆戻りしている点に留意。

低位株ということもあり、9月初旬頃までは投機性の高い短期資金の矛先となっていた銘柄です。しかし一方で、短期狙いの逃げ足の速い資金が多く流入していた背景が、足元の下げを加速させる要因にもなっています。

 

9月初旬までは、新事業への期待感を背景に思惑先行型の物色で急騰しました。しかし、この時はグロース見直しの流れが加速していた地合いの影響が、短期需給を大きく買いに傾けていたことは想像に難くありません。

この「ハイテク・グロース株」を取り巻く環境は、今週発表された8月の米CPIを受けて一転。地合いが、この手のグロース株にとっては大きなリスクとなっています。

 

特に、来週のFOMCを控えて株式市場の警戒感が高まっている背景から、少なくともFOMC通過までは、厳しい値動きが続く可能性が高いと見ております。

そうかと言って、FOMC後の相場動向が読み難い背景から、下げたところを安易に押し目買いという訳にもいきません。

今年はインフレと米国の金融政策が、この手のグロース株の物色に大きな影響を及ぼしていることから、しばらくは手出しを避けることが賢明と見ています。

 

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