キャンバス(4575)
2月10日の終値は2000円(+63円)となっております
キャンバス(4575)の株価は2000円の大台を試す局面。昨年から株価が大きく急騰する相場を繰り返してきた銘柄ですが、昨年5月時点の株価が200円以下の銘柄であったことから、既にテンバガーを達成しています。
同社は医薬品. 抗がん剤開発の創薬バイオベンチャー。業績が大きく伸びているのかと思いきや、よくある創薬ベンチャー同様赤字拡大続きの企業です。
しかし注目すべきは、この手のバイオ関連銘柄は、思惑が先行する格好で株価が動意となると、一方通行の上昇となり易い傾向が多分にあります。
株価は業績や決算よりも、新薬の臨床試験の進捗具合や新規開発等の材料に大きく反応する特性が強いセクターである為、株価が動くメカニズムが他の新興グロース株と若干異なる点は心得ておく必要があるでしょう。
キャンバス(4575)の場合も「新薬開発・創薬活動の進捗」が材料となり、株価に大きな影響を与えている点が特徴。
バイオ関連という投機性の高いセクターの銘柄であるほか、ボラティリティの高さに便乗した個人や投機性の高い資金が多く参入している点が相場を盛り上げています。
この銘柄に関しては、弊社有料レポートで昨年5月末頃に取り上げたほか、昨年10月の調整局面で改めて配信した経緯のある案件です。この相場では、投機性の高い資金の関与も、フォーカスしている点が大きな特徴です。
※ キャンバス(4575)の日足チャート
今回の相場に関与する投機筋は、流入してくる個人投資家マネーを「てこ」に仕掛けを活発化させた背景があります。テンバガーを達成した現在の株式時価総額でさえ300億円規模と小規模ですので、これまでの上昇過程では、品薄気味の需給状態のなか、短期狙いの資金流入が急騰劇を助長したのは言うまでもありません。
但しこの手の品薄株は、短期需給の強弱が値動きの大部分を占めている為、テクニカルはあまり意味がないのも特徴の一つです。
相場の買われ(売られ)過ぎを示すテクニカル指標であるRSIが、キャンバス(4575)の相場では売り時を示唆する80%を常態的に超えるという異常事態が続くことも珍しくありません。
この為、この相場では天井を打つタイミングを計るのはナンセンスの為、予め利益確定の目標株価を決めておく必要があります。
一方、2月10日には23年6月期第二四半期の決算発表が行われました。内容は赤字幅拡大と想定内と結果とは言え、決算発表日に至るまで、株価が大きく上昇してきた経緯から、このイベントを機に戻り売りを意識する投資家も出てくるでしょう。
この為、今後の方向性を見極める上では、決算発表直後の明日、明後日の値動きをしっかり注視しておく必要があると考えます。
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