日経平均は値がさ半導体株主導で堅調に推移しており、史上最高値が意識される状況が続いています。一方、グロース市場は27~28日の日銀金融政策決定会合を控え、警戒感の強い展開となっています。追加利上げ観測が後退していないことが中小型成長株の重石となっており、昨年来目立っている「日銀会合直前に中小型成長株が売られる」アノマリーが今回も再現されつつあります。会合結果や総裁会見を見極めたいとする雰囲気から、売り圧力が出やすい地合いとなっています。
ただ、過去の日銀会合前後の値動きを振り返ると、イベント通過後は買い安心感が台頭しやすく、押し目を拾う好機になりやすいケースも目立ちます。月末特有の需給要因から個別株に売りが出やすいタイミングでもあり、そこで生まれた値頃感が次の物色の起点となるのは自然な流れです。物色は循環が基本であり、足元の半導体・AI関連大型株主導の動きが一服すれば、資金は中小型の個別材料株へと物色されやすくなる展開が想定されます。
※有料レポートで配信した銘柄と配信翌日始値からの上昇率

具体的な個別材料株物色の動きでは、弊社の有料レポートでも取り上げてきた、リバーエレテック(6666)や太陽誘電(6976)、レノバ(9519)、テラドローン(278A)などは、直近にかけて強い値動きを示しています。これらが値幅を出した背景には、業績や事業テーマへの期待だけでなく、投機性の高い資金の関与があったことは間違いありません。安値圏で株を買い集め、節目を上抜けた局面で追随買いを呼び込み、一気に値幅を取りに来る。短期資金が好むこの手口は、相場の局面を問わず繰り返されてきたものです。
こうした短期筋の動きは、大型株主導の物色が一服した局面でかえって活発化しやすくなります。資金の受け皿が絞られるほど、値動きの軽い個別材料株への集中度は高まり、日銀会合通過後の買い安心感が加わることで、循環物色の次の受け皿として中小型株が一段と物色されやすい環境が整います。押し目で仕込まれた資金が動き出すタイミングと重なれば、値幅の出方も大きくなりやすいでしょう。
ただ、日銀会合の結果や植田総裁の発言次第では、相場の方向感が短期的に揺れる可能性も残っています。展望レポートで物価の上振れリスクが強調されるようなケースでは、長期金利にも波及して市場心理が不安定になることも想定されます。経験則上、こういう局面では主力株から引き揚げた資金が、グロース株を避け、出遅れテーマ株や低位株へと流れ込みやすく、それが個別株物色の新たな起点になることも少なくありません。
弊社では、上記銘柄群に続く次なる値幅取り候補の選定を継続しています。板の状況や出来高の変化、投機性資金が初動に見せる特有の動きを精査しながら、次に動く銘柄の早期発見に注力しています。資金フローの先回りができるかどうかが、今の相場ではカギを握ります。引き続き、有料レポートにて順次取り上げて参ります。
