バイク王&カンパニー(3377)
7月29日の終値は1392円(+78円)となっております。
今日は前日比5%を超す大幅上昇となっております。7月中旬は出来高が減少して株価も伸び悩んでおりましたが、商いは徐々に回復基調となっており、足元では上値追いが続いております。
バイク王&カンパニー(3377)は中小型株市場の中では物色が好調な東証二部上場の低位株。投機系資金筋みの案件として、6月中旬に有料レポートにおいて600円台で取り上げた案件です。今年は上方修正を繰り返しており、短期のみならず、中長期的にもポテンシャルを秘めた銘柄と見ております。
足元の上昇局面は6月後半に発表された21年11月期の通期見通しを上方修正したことを受けたもので、相場は値幅取りの動きを加速してきました。この発表でPER(株価収益率)は大きく低下し、株価の見直し余地が拡がる格好となっております。相場は同社の2~3か月毎の相次ぐ上方修正を受けて、更に将来の成長性を織り込むステージへ突入した印象があります。
しかし注目すべき点として、4月26日高値時のPERが15.2倍水準(当時の業績見通しベース)を、時価が既にこれを超えていることがあります。4月26日高値を付けた際も、現状と同じく成長期待が株価を押し上げた経緯があり、元々PERの高い銘柄ではありませんので、時価17倍台後半水準は過去の同社株PER推移から見ても、割安感は乏しくなっております。
PERだけで相場が決まるわけではありませんが、同社株の過去のPER推移を現状は大きくオーバーシュートしている点は注視する必要があります。
これに反して、買い手掛かりとしては、将来どこまで一株利益を伸ばせるかというポテンシャルと、これに対する投資家の期待感の高さ。物色が好調な東証二部銘柄というアドバンテージ。そして空売り残高が高水準にあることなど、投資家心理や地合いなど、短期需給に掛かる要因はポジティブなものが目立ちます。
需給面(高水準な売り残)からこの先株価が更に上振れる様なら踏み上げ相場が続く可能性もあり、仮に押してもこれだけ潜在的な買い需要(売り残)を抱えている状況では、下値は固い状況が続くと見ております。
※バイク王&カンパニー(3377)の日足チャート
日足はボリンジャーバンド(25)の+2σに沿ったバンドウォークが継続。RSI(14)は77%台となっており、現状は短期的に過熱状態であることを示唆しておりますが、この銘柄に関しては3月には86%台まで上がった経緯があることから、まだ上昇余地があってもおかしくない状況にあると見ております。
上記の通り空売りが多く入っていることで、潜在的な買い需要が大きく、足元は需給だけで動いている側面が強い状態にあると見ております。また、現在の中小型株に対する地合いはマザーズ指数が冴えない反面、東証二部が好調の為、短期資金が二部銘柄へ向かいという易い背景もプラスに作用しそうです。
日足のバンドウォークが途切れる(+1σ割れ)まではポジションは維持していきたいものの、ただ、割安感は乏しいことから中長期目線の投資でなければ、ポジションは徐々に落としていく場面と認識しております。