ステラファーマ(4888)
2026年4月13日の終値は717円(-3円)となっています
株価は、3月高値にかけて一気に相場の中心へ浮上しましたが、その後の相場は上下に大きく揺れています。 3月高値に掛けては、再発髄膜腫、血管肉腫と承認申請が続き、株価は短期間で水準を切り上げました。さすがに3月後半の上げは急でしたが、その後の調整で崩れ切らなかった点が重要です。材料を受けて上昇しただけの銘柄であれば、あの値幅のあとに、より深い調整に入っていても不自然ではありません。しかし、実際は急騰の反動をこなしながら、市場が次の評価軸を探っている局面となっています。
ステラファーマ(4888)は、BNCT向けホウ素医薬品を中核に、頭頸部がんの商用展開と適応拡大を進める創薬企業です。希少がん、放射線治療、承認申請が今回の物色テーマです。
今回見直されたのは、BNCTという言葉の新鮮さではありません。収益化の道筋が、ようやく相場に届くところまで来たことです。再発髄膜腫では優先審査の対象となり、承認申請では無増悪生存期間14.4カ月対1.4カ月、奏効率27.3%対0%という強い差が示されました。血管肉腫でも奏効率50.0%です。研究開発期待だけでなく、適応追加が収益機会として意識される段階へ、少し評価軸が移ってきました。
もっとも、今の株価水準に割安感はありません。2025年9月末時点の発行済株式総数3403万4100株を前提とすると、4月13日終値717円ベースの時価総額は約244億円です。3月末に公表した発行プログラムでは、普通株式最大400万株、新株予約権の目的株式数最大420万株が示されています。最大ベースの潜在株式数は約4223万株となり、同株価水準で単純計算した希薄化考慮後時価総額は約303億円です。
これは、足元の収益規模のみで説明するには重い水準と言えます。 したがってこの銘柄は、現収益の裏付けで評価されているというより、承認、適応追加、治療拠点拡大、製造体制整備が将来どこまで収益機会へ転化するかを先回りして評価している局面と捉えるべきでしょう。
その分、値動きには投機色が強く出ています。3月後半の出来高急増と連続急騰、その後の乱高下には、短期資金と投機系マネーの色が濃く出ました。こうした銘柄は、材料の良し悪しだけでは動きません。どこで資金が回転し、どこで利食いが出て、どこで押し目が拾われるか。その流れで相場の強さが決まります。
※ ステラファーマ(4888)の日足
実際、急騰後も相場は崩れ切りませんでした。押した場面では資金が入り直し、値幅を狙う資金もなお残っています。目先筋だけで形成された相場であれば、もっと脆く失速していても不思議ではありません。そうならなかった点に、いまの相場の強さが表れています。
次に見るべきは25日線です。ここを下値支持線として上昇基調を保てるかどうかが注目されます。4月13日時点の株価は、5日移動平均上に戻しており、急騰後の調整を経て、日足の崩れもやや落ち着いてきました。700円前後を保ちながら25日移動平均の押しをこなすなら、相場はなお続く余地があります。逆に25日線を明確に割り込み、出来高を伴って600円近辺を崩すなら、短期資金の撤収を警戒すべきでしょう。上値ではまず750円台の回復、その先は3月末以降に商いが膨らんだ800円前後をどうこなすかが焦点になります。
ステラファーマの現状は、業績だけを根拠に長期で持ち切る銘柄というより、トレンドに沿って向き合う相場です。 25日線を下値支持線とした上昇基調が続く限り、投機性の高さを踏まえても売る理由は乏しいとみます。 ただし、その前提が崩れれば見方は変わります。出来高の変化とバリュエーションの織り込みを見ながらついていく。 その距離感が、いまのステラファーマにはちょうどよいと考えます。
弊社の有料レポートでは、この銘柄を昨年2月中旬に(360円台)取り上げており、BNCTの事業進展と承認期待、そして投機性の両面に着目し続けています。 今後も弊社の有料レポートでは、こうしたテーマ性・投機性の高い短期物色に適した値幅取り候補を、詳細な分析とともに取り上げていく予定です。

