タカトリ(6338) 上値追いの展開が続くも過熱感が気になる局面

 

タカトリ(6338)
11月17日の終値は6350円(-220円)となっています

今月の入り9月の年初来高値を突破し、強い買いサインが点灯した銘柄です。その後も上値追いの展開が続いている為、現状は短期的な過熱感が気になる局面を迎えています。

今後の見通しに関して結論から書くと、株価は急騰したものの、今の株価水準でも依然高い成長性を織り込む余地があると見ています。

しかし、短期的には過熱感がかなり高い為、短期需給面でバランスに欠いている影響から、目先は調整に転じても不思議ではない場面と見ています。これはあくまで短期目線で見た場合の見解であり、中長期的には依然上値余地が大きく残されていると見ています。

 

タカトリ(6338)はディスプレイ製造機器、半導体製造装置、新素材加工器などを製造・販売が売上高の9を占める企業。特にパワー半導体向けSiC材料切断加工装置の旺盛な需要が、業績に大きなインパクトを与えています。

この銘柄は弊社有料ポートにて、投機性の高いファンド資金介入案件として、9月後半に3000円付近から注目している銘柄でもあります。

株式市場における物色のテーマとしてはパワー半導体関連銘柄に該当しますが、一時ほど人気の高いテーマではありません。しかし同社は高い成長が続いており、成長スピードの速さから決算を追う毎に見直し余地が発生しています。この為、短期のみならず、中長期的にもポテンシャルを秘めた銘柄と見ています。

 

※ タカトリ(6338)の日足チャート

 

日足を見ると、RSIが’過熱の目安となる70%超えの状態が連日続いており、短期的な加熱感の高さは注意しておきたい場面。しかし、直近2年間の相場を振り返ると、この銘柄のRSIが80%を超える強い動きは度々起きており、決して珍しい現象ではありません。

背景には、時価総額349億規模の小型株であるということから値動きが非常に軽く、注目される度に相場が一方向に振れ易い傾向があります。

 

RSIが70%超えという過熱状態が数日続くケースは今年の6月にも起きており、この当時パワー半導体向けSiC材料切断加工装置の大口受注獲得が手掛かりでした。

当時も株価は大きく上昇しましたが、RSIが70%超えという状態が15営業日程度続くと、さすがに短期需給の偏りからその後は売られ易い展開を見せています。

足元の相場では10月27日にRSIが70%を突破して既に14営業日が経過。現状のボラティリティの高さと短期需給のバランスに配慮するなら、目先は乱高下となる可能性にも目を向ける必要があります。

 

この銘柄の注目すべき点は決算発表毎に投資家の期待を上回る業績修正が出されていることです。この為、決算発表の度に、会社発表の業績予想に対するPERが割安に塗り替えられています。

今年の同社株の平均的予想PERは33倍程度で推移。しかし、11日の決算発表を受けてから、時価換算の予想PERは21倍となっています。重要なのは投資家の「高い成長期待」が続いていることが前提で、この間は、予想PER30倍台水準まで見直し余地があると見ています。

 

この為、少なくとも次回決算又は業績修正が出るまで相場は期待値を織り込む動きが期待されます。短期では調整入りする展開が適正と考えていますが、押し目に対しては買いの需要も高いと見ています。

相場は未来を織り込む特性がある為、今出されている同社のファンダメンタルズからは依然上昇余地が大きく残されている
と見ています。

 

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