個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。


28日の東京株式市場では、日経平均株価が続伸し、一時6万4000円台を回復しました。米ハイテク株高を追い風に、AI・半導体関連株への買いが続きました。韓国の半導体大手SKハイニックスの好決算も支えとなり、キオクシアなどが大きく上昇しました。ただ、買い一巡後は上げ幅を縮め、TOPIXは小幅に反落しました。保険や食品株などは軟調で、東証プライムの約7割の銘柄が値下がりするなど、指数の上昇と個別株の動きには温度差がありました。
今週の反発で注目したいのは、上昇の勢いよりも買いの広がりです。日経平均は27、28日の2日間で約1764円上昇し、売り込まれた半導体株に資金が戻っています。この切り返しには安心感を覚えますが、市場全体が立ち直ったと判断するには、まだ物足りません。指数が大幅に上がっても、保有株次第では恩恵を感じにくい投資家も多そうです。引き続き、指数の上昇だけでは測れない、相場の回復力を見極めたいところです。半導体株への買いが一服した際にも相場を支える銘柄が増えるか。決算を手掛かりに幅広い業種へ買いが波及すれば、今回の反発にも持続力が出てくると考えます。
