日経平均は5週ぶり下落。海外環境が荒れるなか、総裁選や緊急事態宣言の全面解除など国内の明るさに注目

先週(~9/24)の株式市場は連休を挟み3営業日しかありませんでしたが、このうち2営業日は日経平均が600円を超す荒い値動きとなりました。中国恒大問題で世界のマーケットが大きく揺れましたが、週末の日経平均は3万円台を回復して取り引きを終えております。

 

※日経平均の日足

 

週足は5週ぶりの下落となっており、日足はボリンジャーバンドの+1σを割り込んでおります。調整色が出てきておりますが、世界の株式市場を見渡すと、日本株優位の流れは今のところ維持しているように見受けられます。今週は再び強い動きに戻れるか注目しております。

また、先週のマザーズ指数は25日移動平均まで調整した後、反発した格好となっておりますが、昨年10月高値以降続く下降トレンドからまだ抜け出ていない状況です。目先は再びこのトレンドの上限や200日線を試す展開へ戻るのかが注目されます。

 

※マザーズ指数の日足

 

先週(~9/24)の各市場の動き (週間騰落率)

<国内市場>
日経平均株価  30,248.81 -0.82%
TOPIX  2,090.75 -0.45%
東証二部 7,800.46 -0.48%
JASDAQ 196.20 -0.80%
マザーズ  1,163.41 -0.15%
ドル/円  110.74 +0.71%

<アジア市場>
上海総合指数  3,613.07 -0.02%
香港ハンセン  24,192.16 -2.92%
韓国総合株価指数  3,125.24 -2.34%

<米国市場>
S&P500  4,455.48 +0.51%
ナスダック総合  15,047.7 +0.02%
NYダウ  34,798.00 +0.62%
シカゴVIX  17.75 -14.70%

<欧州>
ユーロ・ストックス50  4,158.51 +0.67%
独DAX  15,531.75 +0.27%
英FTSE100  7,051.48 +1.26%
仏CAC40  6,638.46 +1.04%

<その他>
WTI原油  73.98 +2.79%
NY金先物  1,750.40 -0.06%
米10年債利回り  1.453 +6.58%

 

先週は米国市場も荒れましが、米主要株価指数の日足を見ると9月初旬からの調整が継続。先週は3週ぶりに上昇しましたが、FRBがタカ派色を強めるなか、「インフレは一過性」を疑問視する流れも出てきており、株式のポジションに対して見直しの動きが続く可能性があります。

しかし、シカゴVIXは1週間前の20ポイント前後から大きく下落しており、下値に対する懸念が後退している様子が窺えます。判断が難しい場面ですが、調整が続く可能性は否定できません。

 

目立った動きでは21-22日の米FOMCを受けて米10年債利回りが急騰しており、この影響からハイテク株(ナスダック指数)の上値が重くなっております。米国の主要株価指数のうちNYダウがナスダックやS&P500よりも戻りが大きい様子から、バリュー株へ資金が向かっている様子が見られます。これは日本株においても同様の兆候が見られます。

 

今週は、自民党総裁選や緊急事態宣言の全面解除に注目が集まります。国内では7-9月にデルタ株の蔓延や東京五輪断行の賛否など暗いイメージが強かったが、その反動として、経済再開や新政権への期待感が株式市場押し上げる流れに引き続き期待したい。