日経平均、4営業日ぶり反発も中身は値がさ株頼み!押し目買いと利益確定売りが交錯する局面続く

 

きょう7月9日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反発し、前日比924円80銭(1.38%)高の6万7743円85銭で取引を終えました。ただし全面高というよりも、AI・半導体関連の値がさ株への買い戻しが指数を押し上げた展開です。ここ数営業日の東京市場は、AI・半導体株主導の急騰相場がいったん冷却し、押し目買いと利益確定売りが交錯する局面が続いています。目先の焦点は、**日経平均がAI・半導体主導で再び上値を試せるか、それとも急騰後の調整を経て出遅れ株や小型材料株へ物色が分散するか**に移っています。

 

4月初旬に52,000円付近で推移していた日経平均は、その後大きく上昇してきました。4月の切り返しでは中東情勢への警戒後退も支えとなりましたが、5月以降の上昇を強くけん引したのは米国発のAI・半導体株高です。東京市場でもアドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループなど指数寄与度の大きい値がさ株へ資金が集中しました。その反動として、直近は米半導体株の調整に加え、中東情勢を背景とした原油高や金利上昇への警戒が重なり、利益確定売りが優勢となる場面がありました。

実際、8日の東京市場では長期金利が一時1996年以来およそ30年ぶりの水準まで上昇し、株価の相対的な割高感が意識されています。一方、米国市場で半導体関連株が切り返すと日本でも買い戻しが入り、日経平均は大きく反発しました。ただしTOPIXの上昇は限定的で値下がり銘柄も多く、指数の上昇ほど市場全体に買いが広がったわけではありません。日経平均は引き続きAI・半導体株の動きに大きく左右される状態です。

 

なお足元では、ETFの分配金捻出売りへの警戒も意識されています。2026年は7月8日に日経平均型、7月10日にTOPIX型ETFの決算が集中しており、特に10日はTOPIX型を中心に1兆円規模の換金売り需要が見込まれます。このイベント前後は需給面から値動きが不安定になりやすいものの、**業績や景気の悪化による売りではなく、分配金支払いに伴う機械的な換金売り**です。短期的に需給を乱しやすい一方、**相場の基調そのものを変える材料ではなく、基本的には一過性の要因**とみています。海外の機関投資家が夏季休暇に入り需給が薄くなる時期とも重なるため、目先はイベント通過を見極めたいところです。

 

グロース市場は、前日までの続落を受けて押し目買いが入ったものの、主力グロース株まで広く買い戻される展開には至っていません。金利上昇や原油高が重しとなり、高バリュエーションのグロース株には買いが入りにくい地合いです。一方で個人投資家や短期筋の物色意欲は残っており、材料性のある小型株や需給の軽い銘柄、短期テーマ性のある銘柄には資金が流入しています。グロース市場全体を買うというより、**値動きの軽い個別株を選別する相場**といえます。

 

今後の東証全体の方向性は、米国のAI・半導体株が再び崩れないかどうかに左右されるとみています。半導体株の買い戻しが続けば日経平均は再び上値を試す余地がありますが、ここまでの上昇が急だっただけに戻り売りも出やすい局面です。AI・半導体株の上値が重くなれば、資金は出遅れ株や内需株、小型材料株へ分散しやすくなります。グロース市場の本格回復には金利上昇の一服が必要ですが、材料性のある小型株には短期資金が向かいやすい状態が続きそうです。**目先は強気一辺倒で追うより、指数の押し目は分割で見ながら、個別ではテーマ性と需給の軽さを重視する局面**と考えています。